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霊界通信の検証9(星)

 前回に引用させて頂いた「トンデモさんの大逆襲!」からの引用から始めたいと思います。この本は、1997年10月の発刊と古い本ではあるだけでなく、扱っているテーマは、世間から相手にされていない発明家や科学者を取り上げている本ですので、霊能力とは無関係な内容です。しかし、今回ご紹介する話は、そのまま霊能者の話にも通じる話であることからご紹介させて頂きます。

 

 こうした人たちを説得し、信念を変えさせるのは、事実上不可能である。僕はアダムスキー信者をはじめ、何人ものトンデモさんと議論した経験から、思い知っている。たとえば「超能力は存在しない」と説明することは不可能だ。せいぜい、ある超能力者が何度かトリックを証明できるぐらいである。サイババがトリックを用いて手から物を出した決定的瞬間をビデオで見せられても、肯定論者は動じない。「たまたまこのときだけトリックを使ったんでしょう」などと言い逃れる。いったいどれだけの数の証拠のビデオを見せられたら、彼らは「サイババはインチキだ」と納得するのか?

 いや、おそらくは永遠に納得はしないだろう。先頃亡くなられた超常現象研究家の太田原治男氏は、あるエッセイでこう書いていた。

 「奇術師であることが完全に証明されたMr.マリックの場合でさえ、まったく超能力を使用していないと断定するのは危険である。」

 そりゃまあ、確かにマリックが超能力をまったく使っていないと証明することはできませんよ。てきないけど……それを言ったら、ナポレオンズやゼンジー北京や引田天功だって、超能力を使っていないという証明はできないんだけど。

 

中略

 

 では、かれらの信念はどこが間違っているのだろうか?

 彼らが共通して犯している誤りは、「説明」と「証明」の区別がついていないことである。

 

中略

 

 彼らは「××という現象は〇〇説で説明がつく」ことから「〇〇説は証明された」と考え、「〇〇説は正しい」という結論に飛躍する。「間違っていると証明できない」ことと「正しいと証明された」こととの間には、途方もない大きなギャップがあることを、彼らは理解できない。

 通常の科学の世界では、そうはいかない。証明されない説は、ただの仮説にすぎず、事実とは認められない。たとえばアインシュタインの相対性理論は、最初、さまざまな物理現象を「説明」する仮説として導入された。だが、世界中の科学者が即座に事実として受け入れたわけではない。多くの実験や観測を重ねることにより、正しいと信じられるに至ったのである。「光速に近づくと時間の流れが遅くなる」という驚くべき予言も、時間の遅れの直接の証拠であるドップラー効果の観測により、正しさが証明されているのだ。

 だが、こうした理屈を述べてみても、トンデモさんたちには馬耳東風だろう。何しろ彼らは、そうした正統派の科学の手続きそのものをバカにしているのだから……。

 

トンデモさんの大逆襲! 宝島社 P223-224

 

著者の山本弘氏は、冒頭でトンデモさんと呼ばれる人々を説得することの難しさを書かれていますが、これは霊能者や霊能力を過信している人々にも言える話です。管理人もこれまでに何人かの霊能者や霊能力を持つ方とお話しさせて頂く機会を得ましたが、自分が日本を守っていると言った話をされていた方が何人かいました。自分が日本の各地に結界を張っているとか、自分の弟子が結界を破ってしまったから大地震が起きたとか、自分が日本の政治を動かしているなど実に様々でした。また、霊能者の書かれた本などを読んでいますと、更に話は飛躍していました。自分に呼び出せない神霊はいないと豪語される方もいましたし、過去世はムー大陸の国王であったとか言う方や自分は釈迦の生まれ変わりであると公言されている新興宗教の教祖もいました。

 

超科学(科学理論と称しているが、結論にいたる過程に著しい誤り、 逸脱が認められ、到底科学とは呼べない理論)の場合には、間違いを指摘する事は可能であり、超常現象の場合には、起っている現象を科学的に解明することは可能な場合もありますが、霊能力の場合には、間違いを指摘できることは限られます。実在した人物の霊言の場合には、内容に間違いがあれば、指摘は可能ですが、それ以外の話は難しいと言えます。

 

霊能者の方がどのような結界を張っているのかを聞くことも有りませんでしたが、神社仏閣の方位除けや火災除け、盗難除けのお札を張ることも結界を張ると言えますので、全く無意味とは言い切れません。また、自分は釈迦の生まれ変わりであると公言されている新興宗教の教祖と話す機会もありませんが、その教祖が釈迦の生まれ変わりではないと否定できる根拠は何もなく、釈迦の生まれ変わりであるならば、間違えることがないと思われる間違いを指摘する程度のこととかできません。

 

結局のところ、霊能者や霊媒の言う事を信じるか信じないかの問題であり、その話を信じている人の信念を変えさせることは、カルトから信者を抜けさせるのに似た難しさがあります。カルト教団の教えを盲信している信者に、その教団の教えは間違っていると間違いを指摘しても、洗脳を解くことができないだけでなく、指摘すれば指摘するほど、相手は心を閉ざして教団の教えを盲信することになるとの話もあります。

 

人間は誰でも自分の信じていることを否定されることは気分の良い話ではありませんが、自分が正しいと信じ、多くの時間とお金を費やして学んだ教えが間違いであると否定されるならば、それまでの労力や経済的な負担がすべて否定されることになることから認めたくない気持ちが強くなります。また、カルト教団にのめり込む方の多くは、孤独感を持つ場合が多く、カルトに加入することで同じ価値観を持つ仲間を得られる安心感が得られることもカルト教団から脱会することを難しくしています。更に、カルト教団に入信することで自分は選ばれた人間であり、世の多くの人々を救う崇高な使命を帯びた人間であるとの優越感に浸っている場合も少なくないようです。

 

これらの心理は、カルト教団に限らず、霊能力に溺れる人間にも共通していることであり、霊能力を持つことで自分は選ばれた人間であり、自分は世間の人々とは異なるとの優越感を持っている傾向が見られます。個人的には、霊能力があっても日々の生活に役立つことは皆無に近く、霊能力があることよりも英語が堪能であることの方が余程実用的であり、仕事にも役立つと考えています。逆に霊能力があるために不成仏霊の影響に悩まされることの方が多く、霊能力があることの利点はほとんど感じていません。

 

ただ、若い頃から不成仏霊の障りに悩まされていたことからいつの間にか霊障に詳しくはなってしまいましたが、長年の試行錯誤の結果であり、それだけ霊障に悩まされてきただけの話です。もし、簡単に霊障の原因を見抜き、対策を教えて頂ける霊能者がいたならば、全く違った人生を生きていたと思いますが、残念ながら出会った霊能者は、今回引用させて頂いた話と同じ間違いをしていました。

 

つまり、「××という現象は〇〇説で説明がつく」ことから「〇〇説は証明された」と考え、「〇〇説は正しい」という結論に飛躍していた方が大半でした。そのため、引用させて頂いた話は、素直に納得できました。「証明されない説は、ただの仮説にすぎず、事実とは認められない。」とありますが、これもその通りだと思います。無責任だと思われるかもしれませんが、基本的に霊能力で得られた情報はすべて仮説だと考えています。これは占いにしても同じであり、占いの結果もすべて仮説であると考えています。しかし、霊能力の世界は、検証が困難であり、証明することは事実上不可能と言えます。そのため、仮説の積み重ねで判断するしかない状況ではありますが、仮説ではあっても状況証拠の積み重ねで信頼性は高めることは可能です。

 

このブログでも心霊現象について書くことはありますが、基本的には仮説と状況証拠の充重ねから得られた知識です。霊障の原因を探り始めた頃に霊障の主な原因は先祖ではないかと考え始め、先祖供養が霊障の解消に効果的ではないかと考えました。そして色々と試行錯誤を繰り返しところ、自宅の宗旨で供養する方が効果的であると考えましたが、これらはすべて仮説と状況証拠の積み重ねでした。しかし、状況証拠ではあっても経験が積み重なれば、信頼性は高まります。

 

この繰り返しを長年積み重ねたことで色々な事が分かって来ましたが、「××という現象は〇〇説で説明がつく」だけの話であり、何一つとして証明はできないことばかりです。そのため、霊能者の方のように霊界の法則について雄弁に語ることはできませんし、霊界の様子についても語ることができるのは限られた内容だけです。別に科学的な手法にこだわる気持ちはありませんが、「××という現象は〇〇説で説明がつく」ことから「〇〇説は証明された」と考えるならば、管理人が見て来た霊能者と同じ末路を辿ることになると思います。

 

管理人が求めているのは、霊障の原因と解決策であり、霊界の知識ではありません。霊界の構造は〇〇であり、生まれ変わりの仕組みは××であると雄弁に語ることは簡単でしょうが、「××という現象は〇〇説で説明がつく」だけの話であり、誰にも証明できない話でしかないと考えています。

 

 

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at 10:18, 星 良謙・子授け地蔵, 霊感・霊能力について

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霊界通信の検証8(星)

スピリチュアルイズムの歴史を改めて調べたことから今回のシリーズを投稿し始めましたが、今回と自戒は、少し視点を変えてオカルトの背景にある問題を取り上げてみたいと思います。以前にご紹介しました「超古代史の真相 C・カーズ/S・スコットJR著」の中に興味深い意見がありましたので、少し引用します。

 

 ジャーナリズムの成功する秘訣のひとつに、あまり重要でないニュースに関しては、客観性という伝統的な原則に固執しないことがあげられる。したがって、いかに多くの考古学者や、歴史学者、金石学者※1といった人々が、ケルトの遺跡とされたものの発見を認めていなくても、このニュース報道は訂正されないだろう。ジャーナリズムのいう「ロマン」――失われた大陸、UFO、古代人飛行士、そして雄大な先コロンブス期[コロンブスのアメリカ到達以前の時代]りの大陸間の航海など――には、目新しさがあり、売れ行きを増大させる。健康とか税金とかいった直接人々に利害を及ぼすものに関しては、大衆を惑わせるいいかげんな報道は決して許されないが、不幸にも、多くの正真正銘(しょうしんしょうめい)の謎は、その娯楽的な価値も高いので、ジャーナリストやフリーランス※2の記者をして、実際に「大衆が信じてしまったからって、それがどうした」とまで言わしめることになる。憶測を証拠のように見せかけてマスコミが広めていくのを、科学者は嫌うが、大衆は望んでいるらしい。早とちりによる不条理とでもいうべきものである。

 

超古代史の真相 C・カーズ/S・スコットJR著 志水一夫訳 P37

※1金石学(きんせきがく) 金属、石に刻まれた文字、つまり金石文を主として研究する学問。

※2フリーランス 会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する人。

 

心霊現象に限らず、超古代文明、UFO、超能力、ミステリーサークルなどの超常現象などの話は、テレビなどでも時折取り上げられるようです。管理人は、心霊現象や占いに関することならば、多少なりとも知識はありますが、超古代文明、UFO、超能力、超常現象となりますと、何が本当の事かは分かりません。分からないことに関しては、基本的に肯定も否定もしない立場ではありますが、専門家の意見を聞いていますと、どうも信用できない話が多いのではないかと思っています。

 

しかし、似非科学批判書を全面的に信頼してもいません。似非科学批判書では、占いが非科学的てあるとして全面否定されていることは珍しくありません。少し古い本になりますと、カイロブラテックも否定している本や鍼灸などの東洋医学も批判的な本も見かけます。気功なども科学的には何も解明されていませんので、管理人も科学的であると考えてもいません。また、占いだけでなく、方位術なども科学者からするならば、迷信であると言われても反論できませんが、科学的でないから信用できないとの意見には、賛同しかねます。

 

先日も西洋占星術の歴史を批判的に書かれている本を読んでいました。西洋占星術の専門書は何冊か持っていますが、西洋占星術の歴史などに関しては、占いの専門書よりも西洋占星術を批判する本の方が参考になることが少なくありません。そのため、西洋占星術に対して批判的に書かれた本も何冊か持っています。著者としては、西洋占星術の成り立ちや歴史を知るならば、迷信と大差がないと読者を説得できると考えているのではないかと思いますが、あまり説得力はないと思いながら読んでいました。勿論、西洋占星術が科学的な手法を用いるからと言って西洋占星術が科学であるとは考えていませんが、全く信用できないとも考えていません。

 

しかし、これが超古代文明、UFO、超能力、ミステリーサークルなどの超常現象となりますと少し話は変わります。占いや風水、奇門遁甲は、信頼できるかどうかは実践してみればすぐに結果は分かることです。勿論、どんな優れた術でも行う人によって優劣はありますが、見当はずれな結果しか得られないのであるならば、術としては使い物になりません。そのため、占いや風水、奇門遁甲などは、検証可能な神秘思想であると考えていますが、超古代文明、UFO、超能力、ミステリーサークルなどの超常現象となりますと、素人には検証が困難な話となります。

 

そのため、超古代文明、UFO、超能力、ミステリーサークルなどの超常現象をマスコミが取り上げる場合には、より慎重な検証が求められますが、テレビや週刊誌などの場合には、商業主義が優先して検証はほとんど行われていない場合が多い印象があります。引用した文章には、「健康とか税金とかいった直接人々に利害を及ぼすものに関しては、大衆を惑わせるいいかげんな報道は決して許されないが」とありますが、残念ながら日本のマスコミは、健康とか税金とかいった直接人々に利害を及ぼすものに関する事柄であってもかなりいい加減な報道がされています。

 

少し古い話となりますが、「みのもんた症候群」が話題になった事があります。これはみのもんたが司会をしていた番組である「午後は○○おもいッきりテレビ」の中で紹介された身体によいとされている食品の情報を視聴者が過大に信用した現象のことですが、患者が医者の言葉よりもテレビの話を信頼して医者の言葉よりもテレビで紹介された話を信頼すると言った笑えない話もあるようです。しかし、これは何も過去の話ではなく、今でも多いようです。

 

直接人々に利害を及ぼす健康ですら誤った情報が氾濫している現状を考えるならば、マスコミの情報は信頼性が低いと言っても過言ではないと言えます。また、これは健康に限られた話ではなく、政治でも偏向報道が問題になっています。このサイトは、政治の問題を積極的に取り上げるブログではありませんので、深入りは避けますが、「報道しない自由」と揶揄されることが多いようです。いずれにしても健康や政治に関する問題であってもまともな報道がされていないことが多いようです。

 

さて、古い本ですが、マスコミが根拠のない話を報道した事例を紹介されていた本がありますたので、ここで引用させて頂きます。この話は、一九九三年十月に磁気エネルギーを三十二年間研究した結果、永久磁石から夢のエネルギーが取れる「動力発生装置」を作り出したとする研究者が現れたことに始まります。これが本当の話ならば、世紀の大発明となりますが、まったくのデタラメだったようです。

 

 直感的に「こりゃー詐欺だな!」と思うと同時に、こんな幼稚な説明に引っかかる企業や出資者が本当にいるのかな?と、首をかしげた。だが数日後、私の悪い予感は的中した。

 関東地方では、夕方六時からフジテレビで放映されている報道番組(「スパー・タイム」十月十九日〜二十二日)で、この「河合モーター」のことが特集として、連日報じられたのだ。ブラウン管には、装置を測定するS商事技術開発部長(当時)O・T氏と航空宇宙第二部長(当時)T・S氏の姿が映し出されていた。彼らはモーターの測定に関しては素人らしく、バネと重りをつけてトルク(回転力)を測定していた(通常の精密測定には、トルクメーターを使う)。さらに、テレビで紹介されたデータ(入力に対する出力の表)もデタラメであった。

 この番組は私にとって、今振り返ってみても、印象深い番組となった。それは番組内で装置の革新性を擁護する発言を行った結果、まともな評価を受けられない研究者たちからでさえ、結局物笑いの種になってしまった有名な科学者(早稲田大学理工学部の大槻教授と明治大学情報科学センターの向殿政男所長)が出演していたからである。

 河合モーターがいかなる装置なのかは、普通の技術屋が構造を見れば、すぐに分かる。それは、最初から低い効率の電磁石を使ったモーターを作り、それに永久磁石をつけることで効率をアップさせたと見せかける、詐欺的モーターであった。なぜなら、同じ構造のモーターは、五十年前からすでに軍艦のカジを取る部品に使われており、比較してもさらに精巧なものがすでにあったからだ。

 ちなみに、なぜ突然S商事の技術者がテレビに登場したのかは、今もって不明だが、日本理研には大手企業に明るい日経新聞社の元社員だった人間もおり、企業相手のプレゼンテーションをたびたび開催していたので、最初に河合氏側からS商事への熱烈なラブコールがあったことは充分推測できる。

 

トンデモさんの大逆襲 宝島社 P243-244

 

大槻教授は、この詐欺とも言えるようなモーターを日経新聞のコメントで絶賛されているそうです。大学教授と言っても専門分野以外のことに関しては、詳しくないことの典型的な事例でしょうか。尚、この本の中では、テレビと新聞の発表後にS商事の株価が大幅に上昇したことから株価操作のために利用されたのではないかとの疑惑があるとされています。いずれにしてもマスコミが取り上げていると言って安易には信用すべきではないこと言えるようです。

 

 

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at 03:06, 星 良謙・子授け地蔵, 霊感・霊能力について

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霊界通信の検証7(星)

前回は、ホット・リーデングについてご紹介しましたので、今回はコールドリーディングを取り上げたいと思います。最初にコールドリーディングとは何かを改めてご紹介しますと、相手の外観、何気ない会話での返答や反応などから相手の情報を読み取るテクニックのことです。霊能者や占い師の多くは、意識的、あるいは無意識のテクニックを用いていると言われています。

 

「と学会レポート ギボギボ90分」に具体的な技法が掲載されていましたので引用させて頂きます。

 

コールドリーディング

[実際の手段]

■ストックスピール  誰にでも当てはまるようなお決まりの言葉

■マルチプル・アウト どうとでも取れる曖昧な語り口

■サトルネガティブ  否定疑問での質問

■サトルプリディング 未来を予知し、的中させたように思わせるテクニック

■ズームイン/ズームアウト 言葉の定義を縮小/拡大させるテクニック

■バームナ効果 曖昧な記述を正確だと信じ込んでしまう心理学効果。

 

宜保さんの場合

番組内でのゲストの霊視

 

と学会レポート ギボギボ90分 P22-23

※本には各テクニックの実例が紹介されていましたが、あまり適切な実例とは思われませんので割愛しました。

 

コールドリーディングは、営業や恋愛の会話術としても紹介されているためか、検索されるならば、詳しい解説を掲載されているサイトが数多くありますので、管理人がここで具体的なテクニックをご紹介する意味はあまりないと思います。そのため、具体的な例ではなく、コールドリーディングの罠にはまらない方法をご紹介したいと思います。

 

コールドリーディングとは何かを改めて考えますと、簡単に言えば、相手により多く話をさせて情報を集めることではないかと思います。そして可能ならば、相手の仕草や表情の変化を読み取り、相手の心を読むことではないかと思います。霊能者に限らず、占い師が良く使う方法論としては、曖昧な言い方をして、相談者に話をさせることが、コールドリーディングの基本とされています。例えば、「亡くなられたお母様は、赤い何かを大切にしていませんでしたか?」と問い、相談者が「母は赤い宝石の指輪を大切にしていました。」と答えれば、「その赤い宝石の指輪です。」と言った具合に話を進めます。

 

故人が赤い宝石の指輪を大切にしてことが分かれば、後は適当に話を作ることは可能となります。そして相談者は、誰も知らないはずのことを言い当てられたと思いますが、霊能者が言ったのは、「赤い何か」だけです。苦悩されている方の多くは、往々にして自分の苦悩を伝えたい気持ちが強く、饒舌になりやすい傾向があり、相談者が答えを教えるようなことが起こりやすいのではないかと思われます。逆に自分から積極的に話をしない相談者を相手にした場合には、コールドリーディングのテクニックを用いることが難しくなります。

 

これは何も霊能者を相手にした場合に限らず、占い師を相手にした場合も同じです。可能ならば、何かを問われても「はい」「いいえ」だけで答えるようにして、当っているか、外れているかも言わずに、占い師の話を黙って聞くことを心掛けるならば、占い師はコールド・リーディングのテクニックを用いることが難しくなります。更に表情を変えることなく、無表情でいることができることが理想となります。もし、それでも占い師が動揺することもなく、淡々と占いをしているならば、意識的にコールド・リーディングのテクニックを用いているか、無意識にコールド・リーディングのテクニックを用いているかは別にして、コールド・リーディングのテクニックを用いていない可能性が高くなります。

 

実は、管理人も当っているか、外れているかも言わない相談者の鑑定をしたことがあります。その方は、他の相談者からの紹介でしたが、お会いして最初に言われたのが従業員の性格判断でした。通常は、性格判断の鑑定をする際には、西洋占星術や数秘術、トランプなどを用いますが、その時には30人近い人数でしたので、易で鑑定させて頂きました。易でも性格判断は可能ですが、さすがに西洋占星術や数秘術、トランプのような細かくは鑑定できません。しかし、基本的な性格程度のことならば、判断は可能です。

 

そして経営に関するご相談を幾つか受け、鑑定させて頂きましたが、黙って聞くだけであり、当たっているのか、外れているのかすらも言われませんでした。無口な方だなと思いましたが、ここまで何も話さない方は珍しいなと思っていました。そして最後に自分の人生で一番辛かった時期はいつかとの質問がありました。その時には、ノート・パスコンを持参していましたので、ノート・パスコンを起動して、西洋占星術で調べましたが、最後まで必要以外の話はされませんでした。

 

後から聞いた話では、占い師としての実力を試すための面接試験であったようであり、次からの鑑定の際には、鑑定内容の詳細な説明を求められたり、話の流れで関連の鑑定を依頼されたりと普通に話されるようになりました。勿論、管理人はコールド・リーディングのテクニックを用いることはなく、鑑定結果を解説しているだけですので、必要な情報を教えて頂ければ、対面でなくても鑑定は可能です。また、主にメールでの鑑定を主体にしていますので、コールド・リーディングのテクニックを使いようがないと言えます。

 

しかし、自分が過去に占い師に鑑定して頂いた時のことを考えますと、嫌な客だったのかもしれません。プロとして活動し始める前に何度か占い師に鑑定して頂いたことはありますが、いつも必要なこと以外は話すこともなく、黙って聞いていました。こちら聞いていないことを饒舌に話す占い師は多い割には、こちらが聞きたいことに関しては、口が重くなったことが理由でした。こちらとしては、聞いていないことに関しては、関心もないことから黙っていたのですが、嫌な客だったのかもしれません。

 

これとは逆に占い師が知らないはずの事を的確に相談者の心の中を言い当てる場合も要注意となります。見当はずれなことを言う占い師わりは、信頼できるかもしれませんが、人を驚かすようなことを言う占い師や霊能者の背後には、低級霊がいるとの話を聞いています。そんな霊能者や占い師は一目見れば分かりますので、近寄らないことにしていますので、心を読まれたような経験はありませんが、霊障が酷いなと思う霊能者や占い師は多いことからご注意下さい。

 

 

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at 00:02, 星 良謙・子授け地蔵, 霊感・霊能力について

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霊界通信の検証6(星)

前回に続き、ホット・リーデングの話を取り上げることにします。ホット・リーデングは、事前の調査が必要なためか、あまり実際に行われた事例は、あまり紹介されていませんが、以前にご紹介した「メンタリズムの罠 ダレン・ブラウン著 DaiGo訳」の中にホット・リーデングの事例が紹介されていましたので、ご紹介します。

 

かなり前の話になるが、ドリス・ストークスという非常に有名な霊媒が全国ツアーを行ったことがあった。彼女はいろんな意味で、今日ステージ上でリーディングを披露する有名霊媒師の先駆けだった。(1)

 

中略

 

 この女性の息子は溺死し、その事故は地元紙で報道された。それはちょうどストークスが街にやって来る直前で、スタッフがイベントの準備をしている最中だった。ストークスのスタッフは事故の報道を見たのだろう。(注:ストークスのスタッフは地元紙に目を通して、こういった事故のニュースを探したり、ストークスが町に来ることを聞いた遺族から送られてくる膨大な数の手紙から得た情報に頼ったりしていたことが、のちに明らかになった)、女性の家に電話をかけてきて、彼女が親族に先立たれたことをストークスは知っており、彼女の息子からメッセージを伝えたいと続けた。その女性は、電話でメッセージを伝えてもらえないかと頼んだ。しかし、そればできないということだったので、女性はイベントに出席した。目印になるように、何か赤い物を身につけるようにと、ストークス側は女性に頼んだ。

 その女性は赤いセーターを着て会場へ行き、席に着いた。ストークスが舞台に出てきて、数人の観客にリーディングを行った。途中で出てきて、数人の観客にリーディングを行った。途中でリーディングが何度かはずれ、やや雰囲気が悪くなると、ストークスは客席のほうを向いてその女性を指差した。「あそこに女性がいます。赤い服を着た女性です。幼い男の子が来て、その女性がママだと言っています。そこにいますね?」女性は仕方なく手を挙げ、立ち上がった。

 「息子さんを失いましたね……溺れたんだと、息子さんは言っています。そうですね?」

 ええ4、そうです。

 「名前はジャックだと、息子さんは言っています。

 はい、ジャックです。観客は驚愕(きょうがく)した。

 「息子さんはあなたを愛しているし、あなたにできることは何もなかったと言っていますよ。ありがとう。もう座っていいですよ。神の祝福がありますように」

 割れんばかりの拍手。(2)

 

メンタリズムの罠 ダレン・ブラウン著 DaiGo訳 (1)P436 (2)P436-438

 

この本の中では、利用された女性が激しい怒りと嫌悪感を抱いたとされています。これは演出された降霊ショーであると言っても幼い我が子を亡くしたばかりの母親を利用するのは、何とも嫌な話ですが、TV番組などでも似たような手口が使用されることがこの本の中で紹介されています。自分のクライアントを観客の中に紛れ込ませ、リーデングしたかのように見せることもとあると書かれています。

 

何分にもこの話が何処まで信用できるかも分かりませんが、本当に身内を亡くして悲しみから癒えないでいる人を利用してショーの演出をしていたとするならば、観客を騙していただけでなく、故人を冒涜する行為となります。また、ショーの演出として考えるならば、非常に効果的な方法なのかもしれませんが、ステージ上でリーディングすること自体に疑問を感じます。本当に霊能力があり、亡くなられた方からのメッセージを預かることができたとしても、公開の場で伝えることには、疑問を抱きます。

 

亡くなられた方からのメッセージを公開の場で伝えることは、遺書を公開の場で遺族に伝えるのと同じことであり、亡くなられた方が、そのようなことを望んでいるとは思えません。個人的には、亡くなられた方からの伝言を預かった経験は、ほとんどありませんが、本当に故人が残された親族や親しかった人のことを心配していたり、言い残したことがあるとしても、他人には知られたくない内容であることが少なくないと思います。そのため、個人的には、亡くなられた方から残された身内に何か伝えて欲しいとの依頼があってもお断りすることにしています。

 

これは非情に思われるかも知れませんが、幾つかの理由があります。一つ目の理由は、言葉を聞くことはできますが、霊視を得意にしていないことから本人であるかの確認が困難なことです。何度も書いていることではありますが、霊視や霊界通信は、先入観や潜在意識の影響を受けやすく、真偽の判断が難しいと言えます。管理人にしても事情は同じであり、膨大な数の霊界通信の記録はありますが、大半は真偽不明です。そのため、公開するかどうかは、霊界通信の内容で決めています。多くの方の参考になる内容であるならば、公開しますが、内容に少しでも疑問を感じる場合には、非公開にしています。そのため、公開している霊界通信は、自動書記の一割程度ではないかと思います。

 

二つ目の理由は、相手が家族しか知らない話をするなど、本人であるかの確認をすることができたとしても、家庭の内情を知ることになります。これは故人からの言葉を伝える相手が身内であっても、決して楽しい話ではありません。これは、残された遺族が亡くなられた方の言葉を聞きたいと願われる場合も同じとなります。

 

霊能者によっては、亡くなられた方を自由に呼び出すことができると言っている方も少なくないようですが、心霊に話す気持ちがなければ、話はできないだけでなく、心霊が話をしたいとの強い意志があっても意識が合わないと話を聞くことが難しい場合も少なくありません。それは壁越しに話をしているような感覚であり、何か話している事は分かっても非常に聞き取りにくい状態となります。そのため、話の途中で中断することも珍しくありません。

 

いずれ機会があれば、霊視などの霊能力について書きたいとは思いますが、霊能力とは一般の方が考えているよりも遥かに不安定な力であると思いますので、ショーとして降霊を行うことには疑問を感じています。

 

 

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at 11:41, 星 良謙・子授け地蔵, 霊感・霊能力について

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霊界通信の検証5(星)

前回は、本人の妄想や低級霊の惑わしの可能性の高い霊開通信を取り上げましたが、今回は本人の妄想や低級霊の惑わしではなく、意図的に仕組まれた霊界通信について取り上げます。本人の妄想や低級霊の惑わしの可能性の高い霊開通信の場合には、本人に多くの人を惑わそうとの積極的な意志はないと言えますが、意図的に仕組まれた霊界通信となりますと、これは最初から人を騙すことが目的となります。

 

これは、ホットリーディングと呼ばれる方法ですが、ホットリーディングについて詳しく取り上げた本は少ないのですが、手元の本を調べたところ「と学会レポート ギボギボ90分 永瀬唯 植木不等式 志水一夫 本郷ゆき緒 皆神竜太郎[著]」がありました。この本は、2006年12月の出版と少し古い本となりますが、テレビ番組「宜保愛子 ピラミッドの謎に迫る!」(日本系列 一九九二年一二月二九日放送)の検証をするために、5人の懐疑派の方々の対談をまとめた本となっています。

 

個人的には、宜保愛子女史に関して何も知りません。宜保愛子女史がテレビの番組に出演されていたことや霊能者として活躍されていたことは知っていますが、それ以上のことは何も知りません。90年代の前半と言えば、サラリーマン時代であり、毎日9時過ぎに帰宅していましたので、テレビをほとんど見ていませんでした。そのため、受け売りで故人を批判することはあまりやりたくはないのですが、ホットリーディングについて詳しく書かれていることから取り上げさせて頂きました。

 

 さて、この年表の中で、宜保さんの全盛期と言えるのが一九九〇年〜九三年あたりですね。で、中でも霊能者・宜保愛子のピークだと私が思っているのが、今日のパホォーマンスで取り上げるテレビ番組「宜保愛子 ピラミッドの謎に迫る!」(日本系列 一九九二年一二月二九日放送)です。

 この番組、それまでは心霊写真の鑑定や身近な人物の霊視をメインにしていた宜保さんが、初めて歴史的な対象を霊視したもので、しかもこれがヒットしたことがタレント宜保さんにとって大きな飛躍のきっかけとなった、そういう番組です。この番組の成功に続けとばかりに、この後、宜保さんを海外に送り込んで歴史物の霊視をさせるという番組が幾つもつくられていくことになりました。加えて、宜保さんの霊能者としての「芸」の完成度という観点から見ても最高レベルの番組で、まあ霊能者・宜保愛子の代表作と言ってもいい。だから逆に言えば、この番組についてきちんと検証しておけば、宜保さんの核となる部分について検証できると、そういうことになるんですね。

 

と学会レポート ギボギボ90分 P17-18

 

この本の中では、宜保女史がホットリーディングとコールドリーディングを巧みに織り交ぜていたとしていますが、今回はホットリーディングについて取り上げたいと思います。尚、この本の中にホットリーディングについて簡単な解説が記載されていましたので引用させて頂きます。

 

ホットリーディング

[実際の手段]

■助手や協力者による情報提供

(場合によっては探偵などに依頼し、身辺調査を行う)

■前もって調査票などに記入させ、その情報を読む

(相手には気付かれないように盗み読んだり、協力者がサインを送ったりする)

■住宅侵入による情報や物品の入手

(極端な場合、あらかじめ隠しておいてから「無くした指輪は、箪笥の裏に落ちていますと言い当てたりもする)

■霊能者同士でデータベース共有

 

相違点 下調べなど、事前の行動によつて情報を入手する。無意識で使用することはない。

 

宜保さんの場合

※前もって入手してある情報とその場の会話で得たい情報を併用するなど、厳密分類できるとは限らない。

ツタンカーメン霊視、ロンドン塔の霊視※1

 

と学会レポート ギボギボ90分 P22-23

 

※1 この本では取り上げてられていない話なので補足します。

1993年12月30日に日本テレビで放映された宜保愛子特番『新たなる挑戦供戮砲いて、ロンドン塔において透視を行い、不遇な最後を遂げたロンドン塔の王子達の哀れな末期の姿を物語を霊視されました。夏目漱石が明治33年10月30日にロンドン塔を訪れたときの印象を綴った作品「倫敦塔」のなかで王子たちの描写した文章と全く同じでしたが、の夏目漱石の作品の「倫敦塔」は小説であり、史実ではありません。そのため、霊視ではなく、夏目漱石の作品の「倫敦塔」の一節と同じでした。また、もう一つ致命的なミスが「新・トンデモ超常現象 56の真相 皆神竜太郎 志水一夫 加門正一著」の中で紹介されています。

 

 さらに宜保氏の霊視には、大きなミスが含まれている。それは、ブラッディ・タワーの上階において天蓋(てんがい)付きのベッドを、漱石やポール・ドラローショが描いた、ロンドン塔の王子たちが座っていたベッドだと、勘違いしたことである。実は、このベッドはロンドン塔の王子たちが使用したベットではない。これは、下の階で宜保氏に一生懸命『万国史』を書いてみせたとう、ウォールター・ローリー卿時代のベッドなのである。

 

中略

 

 それにそもそも、上階にあるベッドを、ロンドン塔の王子たちが使用できたわけは絶対にない。というのは、ブラッディ・タワーの上階は、ウォールター・ローリー卿がその家族と住むために17世紀に建て増しされたものだ。ロリー卿がロンドン塔に投獄されていのは、1609年から1616年にかけてのこと、一方、王子たちがロンドン塔に幽閉されていたのは、1483年頃の話である。つまりローリー卿のほうが120年も後の話なのである。

 

新・トンデモ超常現象 56の真相 皆神竜太郎 志水一夫 加門正一著 P225

 

江原啓之氏も出演者に詳細な事前調査を行っていたとしてホットリーディングを使用していたのではないかとの疑惑があったようですが、本当のところは不明です。ホットリーデングの場合には、関係者の信頼できる証言などがありませんと、単なる噂話の可能性があります。この本でも宜保女史が霊視として語った内容と事実関係を検証していますが、基本的には状況証拠と推論が中心となっています。しかし、それなりに説得力のある内容ですので、一部を引用します。

 

 

永瀬 さて、宜保さんはものの見事に霊視に成功したんですけれども、冷静に考えて頂きたい点があります。

 ここで宜保さんがしたことが、はたして何だったかということです。

 霊視によりツタンカーメンの毒殺に使われたワインの壺をズバリ言い当てた、のではありません。あくまでも「ツタンカーメンが死んだ年」として最も有力視されている年が刻印された、唯一のワイン壺を名指ししただけなのです。(1)

 

 

 いったん戻っておさらいしましょうか。宜保さんが指摘したのは、ツタンカーメンの死んだ年である「治世一〇年」と書かれたワイン壺です。ところが、その年代がまず間違っています。死んだとされる年が記されているだけで、その年に作られたワインではありません。

 次に、この問題のワイン壺は、蓋が取れていません。開けられたことがない。つまり飲まれたことがないものということになります。先ほど言ったように、品質を保つために封印したり、何年産でという風に書いてあったりと、現在のワインとそっくりですね。現在の、壜(びん)の中に入ったワインと同じものだと考えてください。ただしこれ、王様の副葬品ですよ。当然、開けられて飲まれたこともないものしか、副葬品にしません。

 

本郷 飲みかけなんてお行儀悪い。

 

永瀬 ましてや、その中に入っているワインで毒殺するなんて、不可能どころかナンセンスです。

 宜保さんの指摘した壺には、ツタンカーメンが死んだ年の年号が書かれている。ここまでは100%合っています。ところが、結論として出てきた、毒殺に使われた壺だという主張は、100%間違っているのです。(2)

 

と学会レポート ギボギボ90分 (1)P146 (2)P151

 

この本の中では、この他にスタジオのゲストの霊視をした際に宜保女史が使用したコールドリーデングの手法の解説※、宜保女史が予知したとされる地震の検証、セティ二世の墓の霊視の検証など番組の中で行われた霊視についての検証など幾つかの検証がされています。そして、この本の後書きにまとめとして著者の永瀬唯氏は、下記の様な推論を掲載されています。

 

●宜保女史は、ツタンカーメンの遺跡の出土品について事前に調べていたのではないか?

 

状況証拠

●ツタンカーメンの遺跡の出土品を網羅し、個々由来まで記述した洋書は、東京都日比谷図書館の世界史、洋書のコーナーにあったことを著者は確認

●日比谷図書館は延長を含めて1ヶ月近く貸し出しが可能であった。

●放送がされた当時には、日本語訳は刊行されていなかったが、宜保女史は国際電話で仕事の交渉も自在にできるほどの語学力の持ち主であった。

●遺品のワイン壺にひとつだけ、明らかに時代がずれるものがあり、ツタンカーメンが死んだ年が記されていることが、記載されていた。

 

●新宿には、古代オリエント博物館があり、エジプトのマルカタ宮殿発掘が詳しく掲載されたシンホジウム本が売られていた。

●遺跡の図面、内部の配置、壁画などが掲載されていた。

 

●霊視ではなく、綿密な調査による精微なデータであった。

●専門的で精微なを正しく解読するためには、専門家のアドヴァイスが必要だが、宜保女史にはアドヴァイスをしてくれる専門家がいなかったために、パフォーマンスの重要な部分において、結論だけを間違えた。

 

少し補足しますと、著者の永瀬唯氏は宜保女史を一流のエンターテイメントとして賞賛されてはいますが、批判はされいません。確かにエンターテイメントとしては、一流であったのかもしれませんが、個人的には何とも人騒がせなエンターテイメントであったと思います。勿論、この本の中で書かれていることは推論であり、宜保女史は本当に霊視されていたのかもしれません。しかし、本当の霊視であったならば、結論を間違えていたのでは、洒落になりません。

 

霊能者の世界は、古美術品の世界と同じではないかと思います。古美術品の世界では贋作が大量に出回っていますが、霊能者の世界も同じ様な状況です。少し違うのは、霊能者の世界では、本人も自分には霊能力があると考えている場合が大半であり、最初から騙そうとする人間は少ないと言うことです。しかし、これは比較の問題でしかなく、霊感や霊能力を看板にして詐欺行為を働く人間はいます。

 

これは古美術品の世界から贋作がなくならないのと同じではないかと思います。どうして贋作がなくならないかと言えば、お金が儲かるからであり、それは霊能者の世界でも同じだと思います。霊能力をエンターテイメントとしてテレビ番組などで楽しんでいる分には良いのかもしれませんが、本当に苦悩している方を騙すとなれば、これは犯罪行為です。他愛もない言葉でも、霊能者から亡くなった肉親からの言葉であると聞かされるならば、肉親を亡くした遺族には価値が生まれます。それは人の不幸を利用する行為であり、許されることではありません。

 

この本は、宜保女史の霊能力は偽物であると断定されていますが、その真偽は分かりません。しかし、宜保女史の霊能力は偽物であるとするならば、この本の著者のように一流のエンターテイメントとして賞賛する気にはなれません。エンターテイメントとして活躍されるのであるならば、心霊世界以外で活躍されるべきだったと思います。

 

 

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霊界通信の検証4(星)

アトランティス大陸の話に関しては、あまりにも有名なことから詳しい解説をする必要はないかと思いますが、ギリシャの哲学者プラトン(前428?〜前348?)が著書「ティマイオス」と「クリティアス」でアトランティス大陸に言及していることから始まります。記述の内容は、大陸と呼べるほどの大きさを持った島であり、そこに繁栄した王国が強大な軍事力を背景に世界の覇権を握ろうとしたものの、ゼウスの怒りに触れて海中に沈められたとされています。しかし、優れた科学技術を持つ超古代文明の記述はなく、アトランティス大陸は、ギリシャの哲学者プラトンが考える理想国家であったと思われます。

 

この辺の話は、「アトランティス大陸の謎 (講談社現代新書 328)  金子 史朗著」がお勧めです。1973年の初版と古い本であり、既に絶版となっていますが、様々な角度からアトランティス大陸について考察されています。

 

さて、アトランティス大陸の話は、プラトンの創作した話であると思われますが、19世紀に入ると少し状況が変わります。

 

 中世の学者たちの多くは、事実として認めた。中世の著書には、アトランティスについてのべた箇所がたくさんある。しかし、プラトンの残した物語以上に重要なことを付け加えられていない。ルネッサンスのころにこの神話をめぐっていろんな推測が出されたが、十九世紀にはいると、この問題だけを扱った著作がいくつか出版されるようになった。けれどもプラトンの伝説に、首尾一貫(しゅびいっかん)した、学問的な、一見科学的な支持を与えることに成功したのは、ドネリー※の本が最初である。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場 泰男訳 P112

 

ドネリー イグナシアス・ドネリー(Donnelly) (イグナティウス・L・ドネリー)

元アメリカ合衆国 下院議員 1831年〜1901年

 

 ドネリーの本が出たあと、信じられないほど多くの同様な本が現れたが、論旨(ろんし)の巧妙さと雄弁さでドネリーをしのぐものはまだ一つもない。二〇世紀にはいってからあらゆる国語で発表されたアトランティス関係の出版物をすべて集めたら、控えめにみつもっても数千にのぼるであろう。もちろんその大部分は、奇人によるピントの外れた作品で、文学としてさえ推奨する価値はない。もっともカラフルなものは、唯物論者には近づけない秘密の情報源を利用できる、さまざまなタイプのオカルティスたちの著作だ。神知学、バラ十字会、人知学などの会派に属してアトランティスについて書く人々は、会員たちがもつている知識を利用する。その知識は代々の会員を通じて時代から時代へ伝えられてきたものだ。多くの場合著者たちは、アトランティスに関する事柄を、千里眼的能力をもって直接に洞察する。少数の本――たとえば、ジョセフ・B・レスリーLesleの八〇七ページの『沈んだアトランティスが復原された』(ニューヨークのロチェスター社から一九一一年に出版)――は、この世を去ったアトランティス人たちの魂から、霊媒の仲介によって情報を得て書かれたものである。著者は当然、古代アトランティス人の暮らしの詳細について、広い深い知識を手に入れられる立場にある。かれらの本は、疑似科学とよばれるものからかなり外れているものの、その多くは一言ふれたくなるくらいおもしろい。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場 泰男訳 P113-114

 

 

この本の中では、「実は、ドネリーの本はプラトンがはじめて記録したアトランティスの古代ギリシャ神話を、近代風に手ぎわよく弁護しただけのものだ。P111」と書かれていますが、いずれにしてもドネリーの本が出版された後に数多くの本が出版されたようです。そして多くの方がアトランティスに抱く超古代文明のイメージを作り上げたのは、神智学などに属する人々であるようです。勿論、それが真実の姿であるならば、何も問題はないのですが、科学的にはアトランティス大陸の存在は完全に否定されているようです。

 

こんなことばかり書いていますと、皆さんの夢を打ち砕くことになるかとは思いますが、「超古代史の真相 C・カズー/S・スコットJr著 志水一夫訳」には、アトランティス大陸が存在していないと結論付ける理由がP240-249に書かれています。その理由のすべてをご紹介することはできませんが、一部をご紹介します。

 

●地質学上の証拠

 

 地質学は、過去に一つの大陸全体が、息を飲むような速さで、より稠密(ちょみつ)な岩の基層の中に押し込まれたという証拠を、何一つとして見出していない。しかもそれは、物理の自然法則に露骨に違反することになるだろう。ちょうどこれは、固いキャラメルのような稠密で硬い物質の中にパイ投げのパイを押し込むこと、ないしはパイ投げのパイでキャラメルをへこませるというのと同じである。(1) 

 

 大西洋にあった大陸が一万二〇〇〇年前に破局的に沈没したとすると、地質学者たちが求める証拠とは、どんなものだろう。そのような重大な出来事は、世界の海岸線にいくつかの大いなる影響を与えただろう。なぜなら、大陸が突然沈没すれば、遠方の岸辺にまですさまじい衝突するいくつかの巨大な波を引きおこしたり、世界中の海面を事実上一夜にして上昇させるだろうからである。これは、水に満たされた浴槽に大きな物体をつっこむのに似ているだろう。世界中の海岸線は、地質学者たちによって徹底的に研究されているが、そのように突然で破局的な変化があったことを示すものは、何一つ残っていない。大陸塊(たいりくかい)は花崗岩(かこうがん)でできているので、洪水で大陸が沈んだとしたら、大西洋の中心の海底の堆積層(たいせきそう)の下は花崗岩であるはずだが、実際はそうではない。そこにあるのは主として玄武岩と呼ばれると呼ばれる、うすい火山岩である。(2)

 

●考古学上の証拠

 

 もし、アトランティスが存在し、他の国々、とりわけ地中海地域内の国々と広範な交易に従事していたとするならば、商品がアトランティスと他の国々のあいだで取り交わされていたことだろう。そうすると、アトランティス本国はあとかたもなく消えたとしても、具体的な何か、その上に「メインド・イン・アトランティス」とあるのに等しい何か――土器類とか大理石の彫刻、明らかにどことも似ていない特殊な言語の銘文(めいぶん)※1とか指輪、あるいはその他の装飾品の物品――が、交易のあった他の諸文明に、分散されて残っているはずである。そう考えた考古学者は、アテーナイなどのギリシャ各地の遺跡で、アトランティスの痕跡を探し求めたが無駄だった。バビロニアやシュメールやエジプトの文明の原型になったいかなる文化も見つからなかった。いずれの文明も、連続的・系統的かつ独特な発達を示しており、アトランティスに帰(き)される※2可能性のある、未知の、もしくは、"外来の"いかなる文化の影響も見られない。さらに、考古学者によって世に出されたブラトーンの時代やそれ以前の文書のなかで、ただ一つも、アトランティスややそのかわりとなりうるものについて言及しているものはない。最後に、考古学者たちは、アトランティスの頂上だとされている所――アゾレス諸島、マデイラ諸島、カナリア諸島を発掘したが、証拠となるようなものを何一つ発見できなかった。

 要するに、アトランティスの発見が賞賛をもたらすのが明らかなのにもかかわらず、考古学者も地質学者も、プラトーンの物語を証拠だてることができないでいるのである。(3) 

 

超古代史の真相 C・カズー/S・スコットJr著 志水一夫訳 (1)P242 (2)P242 (3)P248-249

 

※1 銘文 めいぶん
器物に刻したり,書いた文字。器物製作の由来や祈願・頌徳の文,製作者や製作年などが記されることが多い。また金属器に刻したものを金文,石に刻したものを石刻または石刻文,両者をまとめて金石文ともいい,銘文といえば金石文を指すように考えられがちである。

 

帰する
〆埜紊砲呂修Δ覆襦7覯未箸靴討修Δ覆襦⊇召Α5依(きえ)する。 罪・責任などをある人に負わせる。

 

この本は、昭和62年に出版された古い本ではありますが、似非科学の批判書にありがちなオカルトを頭から否定する内容ではなく、冷静な視点から解説していますので、良書であると思います。訳者の志水一夫氏の著作は何冊か読みましたが、科学至上主義的な傾向があり、疑問を感じることは何度もありましたが、この本の著者のようにオカルトを頭から否定することなく、丁寧な解説がされている本は少ないのが残念です。

 

いずれにしてもアトランティス大陸が実在した可能性が限りなく低いのであるならば、アトランティスでの記憶を持つと語る霊能者や霊媒の言う話の信憑性は限りなく低いことになります。また、地質学的にも考古学的にもアトランティス大陸の痕跡が見つからないのと同じ理由でレムリア大陸とムー大陸が実在した可能性も低くなります。そのため、レムリア大陸とムー大陸の記憶を持つと語る霊能者や霊媒の言う話の信憑性も限りなく低いことになります。

 

しかし、世の中には、アトランティスやムーの時代の記憶を持つと言う霊能者や新興宗教の教祖が少なくありません。それらの方々が語る内容は、本人の妄想なのか、低級霊の惑わしなのか、それとも意図的に人々を惑わそうとしているのかは分かりませんが、少なくともアトランティス大陸やムー大陸が存在していたと言う霊能者や新興宗教の教祖の言葉は疑った方が良いと思います。

 

アトランティスやムーの時代の記憶を持つと言う霊能者や新興宗教の教祖、或いはアトランティスやムーの時代を生きた心霊が当時の様子を聞いたと語る霊能者や新興宗教の教祖が語る内容が荒唐無稽な内容であるとするならば、それらの人々が語る内容はすべて本人の妄想である可能性か、低級の惑わしではないかと思われます。個人的には、その両方の可能性を併せ持つ可能性も否定できないと思います。

 

妄想の可能性について考えますと、世の中には妄想癖のある方は多いようです。個人的には、妄想する時間を持つことはほとんどありませんので、テレビのトーク番組の中で妄想の話で出演者が盛り上がっていたのを見た時には少し驚かされました。妄想の中で好きな俳優との恋愛をしたり、一流のスポーツ選手となり活躍したりと、その詳細な妄想の内容に感心していましたが、同じ様に霊能者や新興宗教の教祖などがアトランティスやムーの時代の生活を妄想する可能性があります。

 

また、現実の感覚が希薄であり、妄想と現実の境界線が曖昧な方がいることは否定できません。これが極端になれば、精神科医のお世話になる必要がありますが、日常生活に影響が少なければ、少し変わった人であるとは思われることはあっても社会人として普通に生活されている方も少なくありません。逆に豊かな感性の持ち主であることも少なくなく、感情移入がしやすい分だけ、俳優などの職業に向いているとも言えます。

 

更に知識の共有の問題があります。スピリチュアルリズムなどの運動に参加されるならば、先人の残したアトランティスやムーの知識を共有することになります。知識と言ってもその内容について検証されることのない知識ではありますが、本人が真実であると信じ込むならば、それらの知識を更に妄想を膨らませることになります。そして更に詳細に語られた妄想が更なる妄想へと受け継がれ、いつしかアトランティス大陸やムー大陸が存在していただけでなく、現代科学を凌駕する高い文明を誇っていたとの話になるのではないかと思います。

 

もう一つの可能性として低級霊の惑わしの可能性があります。これまでの経験から死後の世界と言っても現世の延長線上であると考えますが、現世と異なり、物質が存在しない分だけ心の比重が高くなります。そのため、本人の思い込みや妄想が本人にとっては現実となる傾向が強くなります。現実の社会ならば、本人が自分には素晴らしい音楽の才能があると考えても、誰からも相手にされなければ、いつかは自分には音楽の才能がないことを知ることになります。勿論、そんな現実を受け入れることができず、現実逃避を繰り返し、自分の才能が認められないのは、音楽家が自分の才能を嫉妬しているからだとか、自分の才能を見抜けない音楽関係者が悪いとか、単に運がないだけだとか、様々な理由を並べて自分には才能がないと認めることができない人は数多くいます。

 

しかし、これが死後の世界となりますと、意識が全ての世界となりますので、神仏からの働き掛けなどの他者からの働き掛けがない限りは、妄想が妄想であると気付く可能性は低くなります。更に霊界通信を受け取る側の人に妄想癖がありますと、この傾向に拍車がかかり、妄想を共有することなるのではないかと考えられます。これは生きている人間でも同じであり、トランティス大陸やムー大陸が存在したことに何の疑いも持たない人が集まれば、その集団の中では妄想が真実として語られるのと同じではないでしょうか。

 

人間の記憶とは曖昧であると言われています。間違った記憶を持つことは多いようです。本人ははっきり記憶していて間違いがないと信じていても、映像などの記録を確認するとまったく違っていたことは珍しくないとのことです。以前に読んだ殿では、人間の脳は都合よく記憶を作り変えてしまうとありました。また、アメリカでは後退催眠で誤った記憶を持ったとカウンセラーを訴える裁判があると本で読みましたが、後退催眠の際にカウンセラーの誘導の仕方で現実には存在しなかった記憶を作り出すことがあるようです。これと同じで心霊も実際には記憶を作り出している可能性があります。

 

人間の記憶とは、実に曖昧であり、事実関係を確認しなければ、本当のことは分かりません。何処かの国のお婆さんが旧日本軍に強制的に連行されたとの証言の中で「ジープ」の乗せられたとか、日本軍兵士が「ズボンのジッパー」を下してとか言った証言がありました。しかし、当時の日本軍には、「ジープ」はなく、軍服はボタンでした。どうもこの方は、朝鮮戦争のアメリカ軍と旧日本軍を間違えているとしか思えません。これと同じように心霊が詳細に話をしたとしても鵜呑みにすること危険だと思います。

 

 

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霊界通信の検証3(星)

このところ、似非科学の批判書を読み返しています。随分前に読んだ本ばかりですので、内容を忘れてしまった本が多いのですが、読み返してみますと、神智学関係の話が頻繁に登場していました。今回は、その中から超古代文明の話をご紹介したいと思います。海に沈んだ幻の大陸と言えば、アトランティス大陸とムー大陸ですが、今回はレムリア大陸を取り上げます。アトランティス大陸とムー大陸に比べますと知名度は低いと思いますが、海に沈んだ幻の大陸とされています。

 

神智学でもレムリア大陸は取り上げられていることから少しご紹介します。

 

 神知学会の人達はいつもアトランティスを確実なものと認めてきたし、さらにこの神話にもう一つ、レムリアの神話をつけ加えた。レムリアLemuriaという名のもとは十九世紀の動物学者〔イギリスのP・L・スクレーターSciater(一八二九 ― 一九一三)〕が提案したもので、彼はこの大陸がインド洋上に存在したに違いがない、そう仮定すれば「レムール」lemur(キツネザル)の地理的分布(マダガスタル島特産だが、インド・マレー区にもいる)が説明されるだろうと考えた。神知学会の高位の尼僧(にそう)、マダム・ブラヴァツキーはこの名前を採用し、この島で栄えたと彼女が信じている「第三の根源(ルート)人種」についてかなり詳しく書いている。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場泰男訳 P116

 

元々は、十九世紀の後半にイギリスの動物学者が提唱した学説であったようですが、神智学の人々はその大陸で栄えた人々について詳しく語っているようです。本当は、「レムリア大陸の謎 (1979年) (講談社現代新書) 」を参考にしたかったのですが、本の所在が分からないことから断念しました。本が多過ぎて時々本が行方不明になります。(- .-)ヾ ポリポリ

 

それでもレムリア大陸が実在していれば、荒唐無稽な話とは言えないのかもしれませんが、どうも怪しいようです。

 

 

 その後、ヨーロッパ、北米、南米でもレムールの化石が発見されたことにより、スクレーターの主張は根拠を失った。実際にはレムールの仲間は世界のかなり広い範囲に分布していたのだが、その大半は絶滅してしまったのだ。

 さらに、地質学の進歩が大陸移動説を立証したことにより、レムリア説は完全に時代遅れになった。インド、アフリカ、南極、オーストラリア、南米は、約一億年前には合体しており、巨大なゴンドワナ大陸を形成していたことが判明したのだ。インド亜大陸は現在はユーラシア大陸の一部だが、当時はアフリカの東海岸にくっついていた。だから地層や化石が似ているのは当たり前だったのだ。

 

トンデモ超常現象99の真相 P158

 

次回は、アトランティス大陸の話を取り上げようかと考えていますので、海に沈んだ幻の大陸が実在しなかった根拠に関しては、次回にでもご紹介させて頂こうかと思いますが、レムリア大陸の実在は学術的に否定されています。しかし、神知学会の高位の尼僧(にそう)、マダム・ブラヴァツキーは、存在しなかったレムリア大陸について詳しく書き残しているようです。

 

 ブラヴァツキーによれば、地球上にこれまで五つの根源人間が出現した。これからさらに二つが現れるだろう。各根源人種は七つの「サブ人種」をもち、各サブ人種は七つの「分枝(ブランチ)人種」をもつ(七は神知学では神秘的な数だ)。第一の根源人種は、北極に近いどこかに住んでいて、「火のもや」の人々――大気のように霊妙で目に見えない――の種族だった。第二の根源人種は北アジアに住み、目に見えるか見えないかの境目にある、星気(アストル)のからだをもっていた。この人たちははじめは一種の分裂によって繁殖したが、その後、各個体の中に両性が結合している。(雌雄同体〔しゆうどうたい〕)段階をへて、ついに有性生殖へと進化した。第三の根源人種はレムリアに住んでいた。これは物質でできたからだをもつ類人猿に似た巨人で、ゆっくりと発達して現代人に似た形になった。レムリアは大変動におそわれて海中に沈んだが、その前に一つのサブ人種がアトランティスに移住しており、これからは第四の根源人種がはじまった。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場泰男訳 P116-117

 

この話は、まだまだ続きますが、レムリア大陸の実在は学術的に否定されていますので、これ以上引用しても意味はないかと思います。しかし、話はこれで終わりません。この話は、後にオカルティストに受け継がれました。

 

 後のオカルティストたちは、ブラヴァツキー、ベサント、その他の初期の神知学の指導者たちの先導的な仕事を受け入れ、いっそう詳しく拡大して非常に魅力ある理論に仕立てた。神知学者W・スコット・エリオットScott-Eliottの著書『アトランティスの物語』(一九一四)は、アトランティスの島の上で次々とあとをひきついだ七つのサブ人種を最も豊かに集めている。最初のサブ人種はもとはレムリアからきたもので、名をルモアハルRmoahalsといった。背の高さは一〇フィートから一二フィート※1もあり、皮膚は黒褐色だった。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場泰男訳 P117-118

※1 10フィート 3.05m 12フィート 3.66m

 

この本の中では、この話はまだまだ続くのですが、割愛させて頂きました。しかし、この話は更に人知学へと受け継がれます。

 

 人知学(神知学とは反対に人間を認識の中心におく精神運動)は第一次大戦後のドイツでも急速に成長した教団だが、その創設者のルドルフ・シュタイナー(一八六一 ― 一九二五、オーストリアの社会哲学者、独自の教育システムでも有名)はスコット・エリオットの記述をすべて受け入れ、そのうえ、彼が記録に残されていなかったと称する一資料からとって、独自の細々としたことを新しくつけ加えた。シュタイナーは著書『アトランティスとレムリア』(一九一三)の中で、レムリア人は推論も計算もすることができず、もっぱら本能によって生きていたことを暴露している。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場泰男訳 P118-119

 

この本の中では、レムリア人の詳細が更に詳しく紹介されていますが、割愛させて頂きました。

尚、少し補足しますとエドカード・ケーシーやアニー・ベサントもレムリア大陸について触れているようです。

 

アニー・ベサント イギリス 1847年10月1日〜 1933年9月20日(85歳没)
職業    作家、演説家・女性の権利積極行動主義者・アイルランド&インドの自治支援者
 

本当は、このあたりでこの話は終わりにしたいのですが、まだ続きがあります。

 

 最も倦(う)むことなくレムリアの宣伝に貢献したのが、インドのベンガル槍騎兵部隊に勤務したイギリス人のジェームズ・チャーチウォードChurchward大佐で、この人はレムリアを「ムー」Muと名づけた。チャーチウォードは若い士官としてインドの飢餓救済の任務に加わったとき、ある寺院と学校を兼ねた修道院の高僧と親しく交わるようになった。大佐のいうところによると、高僧は古代ムー語で書かれた板のコレクションを見ることを許してくれ、この僧の助けによつてそれら書字板はついに解読された。チャーチウォードは軍を退役したあとニューヨーク州のマウント・ヴァーノンに住んだが、七〇歳になってから、あの修道院の文字板をもとにしたムーの本のシリーズを出版した。『失われたムー大陸』(一九二六)、『ムーの子どもたち』(一九三一)、『ムーで教えられた宇宙の力』(一九三四)がそれで、大佐は一九三六年に八六歳で死んだ。

 

奇妙な論理供M・ガードナー著 市場泰男訳 P119-120

 

もうお分かりかと思いますが、ムー大陸伝説の誕生です。ムー大陸に関しては日本でも数多くの本が出版されていますので、ここで改めて解説する必要もないと思いますが、太平洋に消えた大陸があったとの主張は、十六世紀以降からあったようです。

 

さて、スピリチュアルカウンセラーと呼ばれる方々が使う「ツインソウル」や「ソウルメイト」と言った言葉のルーツが気になり、調べたところ、大きな流れとしてスピリチュアルリズムや神智学の流れが、ニューソートやニューエイジの流れとなり、ニューソートやニューエイジと思想の中から生まれてきた言葉であることは分かりました。しかし、これらの思想は、複雑怪奇であり、その全貌を知ることは容易ではないと感じました。

 

細かく調べていると際限がなく調べる対象が広がり、手に負えなくなります。これはスピリチュアルリズム、神智学、ニューソート、ニューエイジの考え方が心理学や社会運動など多くの分野に影響を与えていることが理由です。また、スピリチュアルリズムや神智学が様々な思想の影響を受けていることが更に話を複雑にしています。しかし、色々と調べているとあまりにも危うい気がしました。

 

勿論、死後の世界を否定する気もなく、霊界通信を否定する気はありませんが、スピリチュアルリズム、神智学、ニューソート、ニューエイジの考え方には、数多くの疑問を感じます。その代表が今回取り上げた失われた大陸の話です。霊能力を否定する気持ちはありませんが、レムリア大陸やムー大陸が存在していたと語る霊能者の話よりレムリア大陸やムー大陸の存在を否定する科学者の話の方が信頼できると考えています。

 

次回は、アトランティス大陸の話とアトランティス大陸の存在を否定する科学者の話をご紹介したいと思います。

 

 

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霊界通信の検証2(星)

霊界通信の批判書はないかと探していましたところ、批判書は見つかりませんでしたが、エドカー・ケイシーの未来予知に関して書かれた本がありました。この本は、ノストラダムスの予言が世の中を騒がしていた頃の本ですが、何事もなく21世紀を迎えた頃に古本屋で買い求めた本です。購入した当時は、何かの資料になればと思ったのですが、読むこともなく本棚にしまったままでした。改めて読み直しますと、解説が必要ないほど、見事に外れていることから少し引用させて頂きます。

 

では次に、地球の変動についてケイシーのリーディングは何と言っているのかを見てみたい。

 

問い:約三百年前、ヤコブ・ベーメは、魚座の時代から水瓶座の時代に移行する※1この危機の時代に、アトランティス大陸が再浮上すると予言しましたが、この大陸は今浮上しているのでしょうか。また、これは急激な変化をもたらすでしょうか。そして何年頃に起きるでしょうか。

 

答え:魚座と水瓶座の間で一番大きく変化する時期に当るのだ。この時期の地球にとって、これは急激な活動ではなく、ゆるやかなものである。

 

(一六〇二  ― 三)

 

 このことが間もなく来るであろう前兆、兆(きざ)しとなるべき物資的変化に関していえば、古くから言われてきたように、太陽は暗くなり、地はあちこちで裂け、そして神の道を求めてきた心に霊的傍受(ぼうじゅ)(夢予知や、胸騒ぎ等―訳注)を通して、神の星の出現が宣(の)べ伝えられ、自らの至聖所(しせいじょ)※2に入る者達のために道が示されよう。なぜなら、人間の心の中におわす父なる神、教師たる神、指導者たる神は、自分達の魂をまっ先に探して下さる方として神を知るようになる人達の中に永遠におられるからである。神はその人々にとってまず神であり、人々の心と行為の中に神が現わされるにつれて、神は人類の前に見えるものとなる・・・・。

 

 地球の物理的な変化について再び述べよう。地球はアメリカ西岸で分断されるだろう。日本の大部分は海中に没するはずだ。北欧は瞬(またた)きする間にも変わるだろう。アメリカ東岸沖に陸地が出現するだろう。北極と南極に大異変が起こり、それが熱帯の火山噴火を誘発し、その後に地軸が移動する※3だろう。その結果、今まで寒帯あるいは亜熱帯であったところが熱帯となり、苔やシダの類が生い茂るようになるだろう。これらのことは一九五八年から一九九八年の間に始まり、この時代は雲間に再び主の光が見られる時代と宣言されよう。その時、その季節、その場所については、神の御名を呼び求めてきた者に、神の召命※4の印と神から選ばれた印を体に持つ者のみに、告げられ知らされるであろう。

 

(三九七六 ― 一五)

 

エドカー・ケイシー1998 最終シナリオ カーク・ネルソン著 光田 秀訳 たま出版

 

※1「魚座の時代から水瓶座の時代に移行する」

これは、西洋占星術の知識がないと分からないかと思います。西洋占星術では、春分点は常に牡羊座の0度に固定されていますが、実際の星座とはズレがあります。これは春分点は、72年で黄道上約一度ずつ移動していることから起きることが原因です。そのため、西洋占星術での牡羊座0度と天文学での牡羊座の0度は同じではありません。牡羊座0度は今から約2000年前に決められたことであり、天文学上の春分点は大きく異なっています。

「魚座の時代から水瓶座の時代に移行する」とは、天文学上の春分点が魚座から水瓶座に移動することだと思われますが、そのことに何らかのがあるのかどうかは不明です。

 

※2至聖所(しせいじょ)

古代イスラエルで、エルサレムの神殿の最奥部に一段高く二重の幕によって仕切られた最も聖なる場所。宗教哲学的象徴として重要な意味をもつ。

大辞林 第三版より引用

 

※3地軸が移動する

これはポール・シフトのことですが、「トンデモ超常現象99の真相 と学会・著(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎)」に分かりやすい解説がありますので内容を要約さて頂きます。

 

・「磁極の逆転」や「歳差(さいさ)運動」をポール・シフトと混合されることが多い。

・地磁気はこの七千万年の間に何十回も逆転していることが判明している。

・磁極の逆転と化石から推測できる生物の大絶滅の時期に顕著な相関関係は見当たらない。

・歳差運動は、コマの軸を傾けようとする力に対して、コマのジャイロ効果が抵抗するために、軸が首を振る現象である。

・地球も巨大なコマであり、太陽や月の引力が、傾いた地球の地軸を引き起こそうとしている。

・しかし、歳差運動の変化は数千年かけてゆっくり起きるもので、突然の天変地異の原因とはならない。

・ポール・シフトは地球の地軸の向きが同一のまま、地球全体が横倒しになる現象とされている。

・原因としては、南極の氷が厚くなり、遠心力で南極大陸が赤道の方に引っ張られることが原因とされている。

・しかし、地球は赤道部分が膨らんだ楕円体であり、赤道半径が極半径よりも21.4キロも厚い。

・そのため、南極の氷が少し増えた程度では、極地方が赤道地方よりも重くなることは決してない。

・この説の変形版として地球の表面だけが移動する近く移動説がある。

・しかし、地殻とマントル層の摩擦があり、地球の引力を上回る力が働かなければ、地殻が横滑りすることはない。

 

まとめの部分に関しては、引用させて頂きます。

 

 

 結局、地球を横転させるには、外から巨大な力が必要と言うことになる。有名な予言者がどう言おうと、太陽や月の引力、太陽系内の他の惑星の引力を合わせても、とうていそうした大異変を起こすには足りない。たまたま太陽系の外から木星のような巨大な惑星が迷いこんできて、地球すれすれを通過するようなことがあれば、その引力によって、間違いなく地軸は揺らぐだろう。だが、そんなことが起こる確率は、目隠しして打ったゴルフボールがホールインワンする確率より、はるかに低い。

 

トンデモ超常現象99の真相 と学会・著(山本弘+志水一夫+皆神龍太郎) P181

 

※4召命(しょうめい)

キリスト教で、神の恵みによって神に呼び出されること。伝道者としての使命を与えられること。

 

オカルト関係に詳しい方ならば、エドカー・ケイシーはあまりも有名な人物ですが、ご存知ない方のために簡単なご紹介をしておきます。

 

エドカー・ケイシー アメリカ人 誕生は1877年3月18日、死亡は1945年1月3日 職業は写真家

自分の意識をリラックスさせ、瞑想状態にすることで、質問者がどんな専門的な質問をしようと、「宇宙の叡智」や「アカシックレコード」に意識をアクセスし、回答することができましたとされています。

 

既に亡くなられていますが、今でも人気は衰えず、日本にもエドカー・ケイシー財団があり、今でも活動されているようです。

エドカー・ケイシーに関しては、あまり詳しいことは知りませんが、引用させて頂いた霊界通信に関しては、見事に外れています。ここまで外れると弁解の余地もないと思いますが、それでもエドカー・ケイシーの人気は衰えていないようです。

 

エドカー・ケイシーの霊界通信は、催眠状態で行われたとのことであり、潜在意識が作り上げた別人格ではなく、神霊からの霊界通信であった可能性が高いのではないかと思います。管理人も数多くの自動書記を経験していますが、相手がどの程度の段階の神霊なのかは、霊界通信の内容で判断することしかできません。そのため、本当に神霊からの言葉であるとしても信頼すべきないようかは別の問題となります。本当の霊界通信であったとしても内容が荒唐無稽な話ならば、人を惑わすだけの結果となりますが、今回ご紹介した霊界通信は、その典型とも言えます。

 

管理人の様に物理学の知識がない人間でも「地球はアメリカ西岸で分断されるだろう。日本の大部分は海中に没するはずだ。北欧は瞬(またた)きする間にも変わるだろう。アメリカ東岸沖に陸地が出現するだろう。」と神霊が語り始めたならば、非情な大きな疑念を抱くと思いますし、物理学の知識がある方ならば、「北極と南極に大異変が起こり、それが熱帯の火山噴火を誘発し、その後に地軸が移動するだろう。」と語った段階で笑い飛ばすと思います。しかし、エドカー・ケイシーの霊界通信を記録された方は、神霊の語る話に疑問を抱かなかったようであり、更に詳しい話を神霊に聞いています。


管理人からするならば、物理学に詳しい人間に尋ねるならば、直ぐに分かる程度の話を確認しなかったのかと疑問であり、出版する前に専門家に相談しなかったことの方が不思議です。その理由を考えますと、神霊の言うことに間違いなどあるはずがないとの思い込みではないかと思います。神霊の言葉だから絶対に間違いはないと言うのは、思い込みでしかないと考えています。これは神霊を医者に置き換えれば、分かりやすいのではないかと思います。医者の言葉だから信頼できるかとは限りません。同じ症状でも医者によって診断が異なる場合もあります。まして相手が何処の誰かも確認することが非常に難しい神霊が相手の場合には、慎重になり過ぎると言うことはないと思います。

 

エドカー・ケイシーに言葉を降ろした神霊には、多くの人を騙そうとの気持ちはなかったのかもしれませんが、多くの人を惑わしたことに間違いはありません。そのため、神霊の言うことに間違いなどあるはずがないと考えるのは危険であり、霊格の高い神霊であっても常に正しいことを説くとは考えるべきではないと思います。

 

 

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霊界通信の検証(星)

前回は、スピリチュアルリズムの考え方をご紹介しましたが、今回は最初に神智学について少し触れさせて頂きます。

広義の神智学は、異常な神秘的体験や特別な啓示によって,通常の信仰や推論では知りえない神の内奥の本質や行為についての知識をもつという哲学的,宗教的思想の総称となりますが、狭義の神智学とは、ブラバツキーとH.S.オルコットの創設(1875年)になる神智学協会Theosophical Societyの教説と運動のことになります。

 

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
語源的にはギリシア語の神 theosと知恵 sophiaから成り,異常な神秘的体験や特別な啓示によって,通常の信仰や推論では知りえない神の内奥の本質や行為についての知識をもつという哲学的,宗教的思想の総称。哲学的神智学としては新プラトン派,グノーシス派,ドイツ神秘主義などがあり,神智学者としては J.エリウゲナ,J.ベーメらが有名。このような思想は世界各地にみられ,インドのヨーガやサンキーヤ哲学,イスラムの神秘思想スーフィズムはその代表的なもの。


百科事典マイペディアの解説
神智学【しんちがく】
英語theosophy(ギリシア語theos〈神〉+sophia〈叡智〉に由来)などの訳。聖なる啓示の直観的認識,また狭義にブラバツキーとH.S.オルコットの創設(1875年)になる神智学協会Theosophical Societyの教説と運動の称。

 

神智学も霊体験を重視することに違いはなく、その意味ではスピリチュアルリズムと基本的な立場は似ています。広義の意味の神智学の考え方は、管理人にも手に負えない内容となりますが、狭義の意味での神智学の教えに関しては、「近代スピリチュアリズム百年史―その歴史と思想のテキスト」に紹介されていることから少しさせて頂きます。

 

 神智学の基本となっているのは<カルマ>と<再生>です。カルマは神の観念を認めません。バツキー著『神智学の鍵』によると、神とは「人間の巨大な影法師です。しかも、最高の人間の影とも言えない影です。神学上の神とは――私共の見解では――矛盾と不合理の集合です」と。十九世紀の合理主義によって神の観念は破壊されてしまっているので、ブラバツキーの言う「物質界・精神世界・霊魂界を通じて、因果関係を説明する無謬※の法」であるカルマの観念は、今日では多数の人に受け入れ易くなっています。

 その著書『秘教』の中で、次のように言っています。「カルマを信じるものは、運命を信じることになります。運命とはあたかもクモが巣を作るように、人間が生涯をかけて一本一本その糸を織りなすものです。この運命は、人間の外にある目に見えないような原型である天の声の支配を受けるものですが、また、幽界霊界人の影響を受けたりもします。しかもそれが邪悪霊のことが随分と多いのです。カルマのもつ唯一の意図は――その永遠不変の意図は――霊界におけると同様、物質界においても絶対の調和、これです。従って、賞罰を課する者はカルマではなく、人間自身です。それは、人間の調和の法を守りながら自然に従って生きるか、あるいはこれに反するかにかかっています。

 

近代スピリチュアリズム百年史―その歴史と思想のテキスト P237-238

 

無謬(むびゅう) 理論や判断にまちがいがないこと。

 

スピリチュアリズムと神智学の教えに対しては疑問を抱く点も少なくはありません。しかし、スピリチュアリズムや神智学についてそれほど詳しく調べてもいませんので、今回は霊界通信の危険性について少し触れたいと思います。スピリチュアリズムと神智学においては、霊能力に対して科学的な態度で検証しているとありますが、管理人の経験からしますとどこまで科学的な態度で検証しているのかと疑問を抱きます。

 

個人的な体験ではありますが、自動書記が始まった当時に膨大な量の霊界通信がありましたし、神秘的な体験も数多くしていますが、霊界通信や神秘体験を絶対視する気持ちはありません。基本的に霊界通信や神秘体験に関しては、参考にはしますが、無条件に信用することはありません。その理由は、霊界通信にしても霊視などの体験にしても潜在意識の作り出した幻聴や幻覚である可能性があります。また、体験した霊界通信や霊視などが潜在意識の作り出した幻聴や幻覚ではなく、本当に神霊の働き掛けであるとしても働き掛けている神霊が低級霊である可能性もあります。

 

更に厄介な話としては、働きかけている神霊がどの程度の悟りの段階にある神霊なのかも分からないだけでなく、働き掛けている神霊が悟りの高い神霊であるとしても、その神霊の語る内容が霊界の真実であるとは限らず、神仏の総意とは限りません。仏教にも色々な教えがあり、密教の教えもあれば、他力の教えもあります。それぞれの宗旨の神霊が自分たちの教えこそがお釈迦様の真意を伝えている教えであると説かれ、自分たちの教えこそが多くの人々の苦悩を救う教えであると自負されています。

 

しかし、当然のことながら説かれている教えの異なりますし、考え方も異なります。実際には仏教だけでなく、神道の神霊や神道が成立する以前の古い神霊が教えを説かれることもありますし、日本以外の国の神霊が教えを説かれることもあります。それぞれが異なる教えを説かれとしてもそれぞれの教えが尊い教えであることもあります。逆にどんなに立派な教えを説いても現実に生きる者たちの苦悩を無視しているとしか思えない場合もありました。そのため、霊界通信や霊視などの神秘体験に関しては、過信することは厳禁だと考えています。

 

霊界通信の信頼性に関する資料はないかと、手元にある似非科学批判書を探してみましたが、霊界通信に関する検証した本は、「大川隆法の霊言 神理百問百答 米本和弘・島田裕巳著 JICC出版局」しかありませんでした。この本は、幸福の科学の教祖大川隆法氏の「〇〇の霊言」のパロディーであり、当時出版されていた大川隆法氏の著書の84冊すべてを読破ところ、大川氏からの霊界通信が始まった設定で書かれていますが、内容は大川隆法氏の著書の粗探しとなっています。

 

何分にも1992年1月が初版の本であり、既に絶版となっています。古本がかなり出回っているようですが、人気のある本なのか、定価980円(税込)であった本がアマゾンでは2000円以上の価格となっています。内容は、良くここまで丹念に調べたと感心してしまうほど、粗探しを徹底しています。そこで少し引用させて頂きます。

 

Q-20 日蓮は、善無畏三蔵と羅什三蔵とのどちらを評価していましたか?

米本 続けてお父っぁん、いや善川三郎顧問に関する質問でいきましょう。日蓮はインドから中国に仏典を持ち帰った二人の僧、善無畏三蔵(ぜんむいさんぞう)と羅什三蔵(らじゅうさんぞう)※1のどちらを評価していましたか?

 

大川の霊 それはもちろん、善無畏三蔵です。だって日蓮さんのお弟子さんの日持さんの霊がはっきり言っているのです。

 「善無畏三蔵なかりせば、仏教の伝道はどうなっていたか分からないのです」(日蓮の霊言P32)

 

米本 でもねえ、善無畏は『大日経』を訳出し、密教をもってきた人。羅什は『法華経』を訳した人。『法華経』を重視した日蓮は当然、羅什を評価するはずでしょう。『日蓮聖人遺文集』にも日蓮はこう書いています。

 「(そう)じて月支より漢土に経論をわたす人、舊譯新譯(くやくしんやく)に百八十六人なり。羅什三蔵一人を除いてはいづれの人々も悞(あやまち)ざるはなし」(『撰時抄』)

 つまり、「インドから中国に経典を持ってきた人は百八十六人いたけど、羅什を除いてはいずれも誤っている」という意味。

 立教大学の浜島典彦講師はこう言っていますよ。「日蓮さんは善無畏の経典からもときどき引用していますが、それは批判するための引用なんです。しかも日蓮さんは『善無畏』について問われて『己後なりとも譯者の舌の燒(やける)を悞(あやまり)ありとしるべし』つまり善無畏の舌は焼けるとまで言っているのですからね」※2

 たから大川さんの本はまるで逆なんです。

 

大川の霊 そんなことはない。だって日持の霊が・・・・・。

 

米本  というよりですね。『日蓮の霊言』から二年後に『黄金の法』には、大川主宰先生自身がこう書いているでしょう。

 「玄宗の厚遇を受けたのは、善無畏三蔵です。(略)この善無畏三蔵が、後に日本に生まれ変わって日蓮六老僧のひとり日朗となり、さらに現代に生まれて、善川三郎となっています」(文庫P109)

 要するに、自分のお父さんの前の前の過去世が善無畏だから、悪く書くわけにはいかないんですね。クックックッ。

 

大川の霊 君、そんなうがったことばかり言っていると、地獄に堕ちるぞ!

 

米本 しかし、こうも歴史的事実や文書と違うことだらけだと、大川さんの霊言ってホンモノなのかと疑いたくなってきますよ。

 

Q-21 浄土三部経で四十八願を説いた経典はなんでしょうか?

米本 知識問題をもう少し。浄土真宗の経典・浄土三部経で四十八願を説いた経典はなんでしょうか?

 

大川の霊 クイズ形式だな。『親鸞聖人霊示集』で親鸞の霊がこう言っています。

 「『阿弥陀経』というものがあって、阿弥陀仏が人びとを救うために、四十八の"発願"をされたのであります」(P25〜26)

 だから正解は『阿弥陀経』

 

米本 (うんざりした様子で)これもペケ、どうして、こうすべて間違っているんですか。先に親鸞について指摘してくれた大阪大学の大村教授にまた登場してもらいましょう。

 「浄土三部経は『大無量寿経』※3『観無量寿経』『阿弥陀経』でありまして、四十八願は『阿弥陀経』ではなく、『大無量寿経』であります」

 

大川の霊 それは親鸞の霊が・・・・

 

米本 難しい教えなんかじゃなく、ごく基本的なことですよ。仮に親鸞の霊がそう語ったとしてもだ、記憶違いってこともあるから、東大卒の大川さんが手直ししたっていいんじゃないの。

 

大川隆法の霊言 P62-65

 

※1 羅什三蔵 鳩摩羅什(くまらじゅう)

4世紀の末に、シルクロードを通って西域から中国に渡り、仏教を伝えた渡来僧。

詳しくは こちらから 広済寺ホームページ

 

補足 三蔵とは、律蔵(戒律)、経蔵(経典)、論蔵(戒律と経典の注釈書や解釈書)のことですが、律蔵、経蔵、論蔵に精通した人物を表す場合もあります。

 

※2 「舌は焼ける」

これは下記の話を意識していると思われます。

 

ウィキペディアより引用

臨終の直前に「我が所伝(訳した経典)が無謬ならば(間違いが無ければ)焚身ののちに舌焦爛せず」と言ったが、まさに外国の方法に随い火葬したところ、薪滅し姿形なくして、ただ舌だけが焼け残ったといわれる。(『高僧伝』巻2)

 

※3 大無量寿経

経典名として「仏説無量寿経」ですが、「大」をつけて「大無量寿経」とも言われます。

 

この本は、米本和弘氏が大川隆法の霊に100の質問をする形式となっていますが、内容は著書の粗探しが大半であり、仏教知識の間違い、神霊の語る内容と歴史的な事実との食い違いの指摘などとなっています。これほど間違えを指摘されたならば、霊言の信頼性は地に堕ちる印象がありますが、丹念に調べ上げた熱意にも敬意を払いたい気持ちになります。

 

この本の最後の章は、島田裕巳氏の『「中川君への最後の手紙 大川隆法という「裸の大様」』となっており、この章の中で大川氏の霊言を心理学の「交流分析」と言う手法を利用して分析しています。島田裕巳氏は、大川氏の本を3タイプに分類し、霊言集は大川氏の潜在意識が作った別人格ではないかとしています。そして一部の霊言集は、大川氏の父親が代筆しているのではないかと疑われています。

 

随分のことですが、「交流分析」の本は読んだことがありますので、島田裕巳氏の分析は見当はずれとは思いませんが、潜在意識の作り上げた人格かどうかまでは分かりません。しかし、各宗旨の開祖からの霊界通信としている内容が間違いだらけでは、信頼性などあるはずもありません。いずれにしても潜在意識の作り上げた人格の語る言葉と本当の神霊からの霊界通信を区別することは、簡単ではないと思います。

 

 

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at 23:30, 星 良謙・子授け地蔵, 霊感・霊能力について

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近代スピリチュアルリズム百年史2(星)

ツイン・ソウル、ソウル・メイト、ハイヤー・セルフと言った言葉を誰が使い始めたのかを暫く前から調べていますが、調べれば調べる程、分からないことが増えて混乱しました。その理由は、ニューソートとニューエイジが同じような使われ方をしているだけでなく、ニューエイジに関しては言葉の定義も曖昧な事から非常に分かりにくくで困惑してました。更にスピリチュアルリズムや神智学との違いも分かりにくいだけでなく、これらの思想はいずれも東洋の神秘思想の影響や心理学の学説を取り入れるなどしていますので、調べれば調べる程混乱する状態が続きました。

 

これらの思想は、相互に影響しているだけでなく、違いも不明確であり、同じ人物がニューソートとニューエイジの代表的な人物とされていることもありました。そのため、改めて言葉の定義から始めるべきかと思いました。

 

〇スピリチュアルリズム

ウィキペデアの解説が一番簡潔で分かりやすいことから引用させて頂きます。

 

心霊主義(しんれいしゅぎ)は、スピリチュアリズム(英: Spiritualism)、スピリティズム(英: spiritism)の和訳のひとつで、人は肉体と霊魂からなり、肉体が消滅しても霊魂は存在し、現世の人間が死者の霊(霊魂)と交信できるとする思想、信仰、人生哲学、実践である。Spiritualismは心霊術、交霊術、心霊論、降神説などとも訳される。

 

霊魂の死後存続や死者との交流という信仰は世界中に見られるが、心霊主義(スピリチュアリズム)という言葉は、19世紀半ばにアメリカで始まったものを指すことが多く、死後の世界との交信や超能力のパフォーマンスを焦点とする「宗教運動」とも理解される。霊魂との交信は交霊会(降霊会)と呼ばれ、霊媒が仲立ちとなることが多い。近代の心霊主義は19世紀後半に全盛期を迎えた。

 

 

少し補足しますと、スピリチュアルリズムが台頭した背景には、産業革命以降の社会情勢があります。近代自然科学の発達や啓蒙主義の普及したことに対してキリスト教が対応できずに社会的な権威が低下したことがあります。また、産業革命以降の消費文化の拡大したことも影響しているようです。

 

心霊主義は、個人としての人間の完成と幸福を目指す近代の「自己宗教」としての側面を持ち、建設的で明るい社会改革運動でもあり、奴隷制度廃止運動や女性参政権獲得の運動とも関わりがある。理想社会(世俗的千年王国)をこの世に実現しようとする点において、ユートピア運動、社会主義(空想的社会主義)との関係も深い、社会精神史的には、当時科学として大きな影響力があった骨相学とメスメリズム(ヒプノティズム、催眠術)、この両者が融合した新しい精神科学・骨相メスメリズムに直接つながる。近代神智学の創始者ヘレナ・P・ブラヴァツキーはもともと心霊主義の霊媒であり、互いの影響は深く、近代神智学はW・B・イェイツの詩作やカンディンスキーらのモダニズム絵画への影響も大きかった。また19世紀後半には、心霊主義の心理学化という流れが起こった。心理学者カール・グスタフ・ユングの出発点には心霊主義があり、この流れは深層心理学につながる。

 

多分にキリスト教の衰退に伴って起きた心の隙間をスピリチュアルリズムが埋めたと言えます。

このことに関して、「近代スピリチュアルリズム百年史 その歴史と思想のテキスト」から少し引用させて頂きます。

 

 一方では、キリスト教の方は、時代の動きに応じなかったので、世の法則どおり、やがて衰退から破滅への道をたどりました。つまり、協会は今日の唯物主義全盛の母体となった科学に背を向けたため、大衆の魅力を失ったのです。というよりも、教会はその内部に破綻の種子をはらんでいたと言えます。つまり、今日の教会はその実体が、きわめて唯物的で堕落しており、そのため、教会本来の霊的教義から見て、幾多の批判がその内部に起こっていたのです。教会はあくまで古い殻に閉じこもっていました。だが、世の中は年とともに新しくなっています。

 心霊主義は人類の歴史とともに古いものですが、現在では、理性と科学の光の下に、この新しい解釈が下されることになりました。今や、新しい哲学、新しい宗教が、民衆の手により、民衆の家庭から生まれていったのです。これは昔のように、お坊さん達の専売事業ではありません。また、教会の権威の具となるものでもありません。これこそは、科学的民主的な民衆にとって、科学的民主的な宗教の基礎となるものです。こうしてスピリチュアルリズムが台頭してきました。すると、教会は一層古い殻を固くし、更にはことごとに、この新時代の真理の普及運動に邪魔を始めたのでした。

 

近代スピリチュアルリズム百年史 その歴史と思想のテキスト P45

 

この本の中では、キリスト教を唯物主義であると批判していますが、この辺の事情はキリスト教の教義を理解していませんと、事情が分かりにくいと思います。管理人にしてもキリスト教に関しては、あまり知りませんので、話が今一つ分かりませんでした。

そのため、キリスト教の教義をご紹介したいところですが、その前にスピリチュアルリズムが何を説いているのかを先にご紹介します。

 

あのスピリチュアルリズムの七要綱は、実に夫人の霊能を通じて受信されたものです。これは後に、全国スピリチュアルリスト連合で採択されています。この七要綱の発信者は社会主義のロバート・オーエンとされています。それを次に挙げます。

 

1.神は万物の祖である。

2.人類は皆同胞である。

3.霊魂との交通及び天使の守護がある。

4.人間の霊魂は死後も存在する。

5.自己責任の法則が存在する。

6.地上の全ての善悪の行為に対してつぐないと応報とがある。

7.あらゆる霊魂は向上する。

 

近代スピリチュアルリズム百年史 その歴史と思想のテキスト P92

 

 

NSAは現在のアメリカにおける最大のスピリチュアルリズム団体です。その付属団体には次のようなものがあります。役員協会、全国スピリチュアルリズム教員クラブ、伝道師クラブ、治療家連盟、青少年連盟、会員は次の原則の誓いを守ります。

 

(1)我らは無限の知恵を信ずる。

(2)我らは物的、霊的を問わず自然の現象は無限の知恵の現れであることを信ずる。

(3)我らは、この現れを正しく理解し、かつそれに従って生活することが真の宗教であることを確信する。

(4)我らは各人の個性が死という変化の後にも、なお変わらずに存続することを確信する。

(5)我らは死者との交通が事実であり、しかも心霊現象によって科学的に証明されることを確信する。

(6)我らは最高の道徳は「汝の人にせられんと欲することを、人に行え」という金言の中にあることを信ずる。

(7)我らは各人に道徳上の自己責任のあること、及び自己の幸、不幸は大自然の方に従うか否かによって決まることを確信する。

(8)我らは向上の道は何人にも顕幽を通じて開かれていことを確信する。

 

近代スピリチュアルリズム百年史 その歴史と思想のテキスト P160-161

 

※この本の訳者は、「交通」とされていることから、そのまま引用しましたが、恐らくは霊魂との交信の意味ではないかと思います。

※顕幽(けんゆう) あらわれたり、見えなくなったりすること

 

心霊世界の実在を提唱していることは分かりますが、キリスト教の教義にある程度精通していませんと、スピリチュアルリズムの主張を理解することが難しいと思います。管理人にしてもどこまで分かっているのかと言われますと、どれだけも分かっていないと思いますが、このスピリチュアルリズムには少しばかり危険性を感じます。そのことに触れますと、長くなりますので、次回の投稿で取り上げたいと思います。いずれにしても、このスピリチュアルリズムが大きな力を持ち、後の神智学やニューソート、ニューエイドの考え方になったと思われます。

 

次回に続きます。

 

 

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