倶利伽羅不動のお経(星)
今回も少しばかりマニアックな経本です。日本三大不動の一つである倶利伽羅不動(くりからふどう)にて求めた経本です。
倶利伽羅不動寺 こちらから
内容としては、懺悔文・三帰・三竟・十善戒・発菩提心御真言・三摩耶戒御真言・光明真言・開経偈・祈願文・不動尊祈経・般若心経奉讃文・般若心経・十三仏御真言・和讃・宝号・回向などですが、手元にある真言宗の経本とは内容が微妙に異なっています。
基本的に真言を含めて訓読になっています。
聖不動経訓読・南無三十六童子・南無八大童子・不動尊剣功徳の文がなく、不動尊祈経の祈願文と不動尊祈経(ふどうそんいのりきょう)があります。
祈願文(きがんもん)
当山御本尊 大日大聖倶利伽羅不動明王を始め奉安の諸仏諸菩薩当山鎮守 総じては日本国中大小の神祇(じんぎ)に祈願したてまつる
不動尊祈経(ふどうそんいのりきょう)
一心(いっしん)に祈りたてまつる 香(こう)の煙は幽(かすか)なれども天に通じて天下(あまくだ)らせ給(たも)う 其時(そのとき)に大日大聖不動明王 五色(ごしき)の雲の中より御(おん)すがたを現せ給(たも)う あら有難(ありがた)や倶利伽羅不動や まんねん剣(つるぎ)をさかばにかざせられ 阿吽(あうん)の二字(にじ)が火焔(かえん)となってながめて まんだら裟【わ】訶(そわか)の波をあらくれ 【こんがら】童子がこうべにあがって 【せいたか】童子が受けとり給(たま)いて 悪病諸病(あくびょうしょびょう)をからめとって 三(み)ツ石川原(いしかわら)のせいはに祟(たゝ)りて 祈れや祈れ叶うぞ叶うぞ懺悔懺悔(ざんげざんげ)六根清浄一(いち)より二(に)けん三界(さんがい)四(し)はらい五(ご)たんの巻(まき)もの六根清浄 七難即滅(しちなんそくめつ)八方(はっぽう)からめて九(く)もつを整(とと)のえ十(じゅ)ぶに祈れば神は清浄(しょうじょう)なさしめ給(たも)うぞ ぼんぎゃくほんじの大護摩供養 東は日(ひ)の本(もと)天照大神 鹿嶋(かしま)に香取生須(かとりいけす)の明神(みょうじん) 神体日輪(しんたいにちりん) 南は大唐晴雲星辰(だいとうせいうんせいしん) 西は天竺三世(てんじくさんぜ)の諸菩薩 仏体月輪(ぶつたいがちりん) 北は子(ね)のくに出雲(いづも)の御神(おんかみ) 八百萬神(はっぴゃくまんじん) 天(てん)も感応(かんのう)地神(ちじん)も納受(のうじゅ) 諸願(しょがん)も成就(じょうじゅ)【み】籤(みくじ)はさらさら
【 】は文字がありませんでした。また、神体と仏体の「体」、感応の「応」は旧字になっています。
また般若心経奉讃文も手元の真言宗の経本とは一部異なっていますが、これらのお経は地域にて微妙に異なっているとの話も聞いたこともあります。
星
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