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久々に(星)

このところ、投稿が出来ない状態が続いておりました。m(_ _)m

 

一応、書きかけの記事はありますが、投稿できないでおりましたところ、古い記事にコメントを頂きました。

久々に頂いたコメントであることから、読者のご質問にお答えすることにします。

 

無明様コメント有難う御座います。

 

こんにちは。記事を拝読しまして、わからないことがありましてコメントさせていただきます。わが家は浄土真宗ですが檀家寺や仏壇はありません。土地・屋敷 のお祓いで法華宗のお坊さんにおいでいただき無縁仏を供養してもらいました。以来お付き合いが続いており、お盆と暮れに供養にきていただいてます。私自身 も水とお茶をお供えして読経しますが、回向文を読むときに“当家先祖代々の諸精霊”とよみあげます。これは記事の内容からするとご先祖がお怒りになるので しょうか?お坊さんからは法華経の中に西方にて阿弥陀さまは法華経をお説きになられていると書いてあるので大丈夫と言われましたが・・・。よろしければご 教示くださいませんか。

 

「お坊さんからは法華経の中に西方にて阿弥陀さまは法華経をお説きになられていると書いてある 」とのお話に少しばかり疑問を抱きました。法華経の中に阿弥陀仏の名前は登場することは覚えていましますが、詳細は記憶していませんでしたので、調べてみましたところ、法華経の中で阿弥陀仏が登場するのは、薬王菩薩本事品二十三の中でしたので、その部分を少し引用します。

 

若有女人。聞是薬王菩薩本事品。

能受持者。尽是女身。後不復受。若如来滅後。

後五百歳中。若有女人。聞是経典。如説修行。

於此命終。即往安楽世界。阿弥陀仏。

大菩薩衆。囲繞住処。生蓮華中。宝座之上。

 

読み下し文

若(もし)女人有て、是(こ)の法華経の薬王菩薩本事品を聞(き)きて、能(よ)く受持せん者は、是(こ)の女身を尽(つく)して、後に復(また)受けざらん。若(もし)如来の滅後、後の五百歳の中に、若(もし)女人有りて是(こ)の経典を聞きて、説の如く修業せば、此(ここ)に於いて命終して、即ち安楽世界の、阿弥陀仏の大菩薩衆の囲繞(いによう)せる住処に往(ゆ)きて、蓮華(れんげ)の中の宝座の上に生ぜん。

 

法華経新講 久保田正文著 大法輪閣 P308

 

「女人ありて、これを受持する者は、女身を尽くしてまた受けじ」とあります。この場合の女身というのは、初めにあった通り、性欲に執着する身ということを男性の立場から述べているものであります。そして「如来の滅後、のちの五百歳の中の立場から述べているものであります。だから婦人という意味ではありません。

そして如来の滅後、のちの五百歳の中の女人にあって、この経典を聞いて、説のごとく修業すれば、命終わって、安楽世界の阿弥陀仏の菩薩たちに取り巻かれているところへ行って、蓮華の中の宝座の上に生まれるであろう。

 

法華経新講 久保田正文著 大法輪閣 P315-316

 

※蓮華 蓮の花のことであり、蓮華草のことではありません。

※宝座(ほうざ) 宝物で飾った座。蓮華(れんげ)の花にかたどられた仏・菩薩(ぼさつ)の座。蓮華座。

 

この文章からは、西方にて阿弥陀さまは法華経をお説きになられているとはとても読めませんので、お坊様のお話には少し無理があるのではないかと思います。

 

次に、浄土真宗について少し書きますと、一般的に浄土真宗と言われている宗旨には、浄土真宗本願寺派(お西)、真宗大谷派(お東)、真宗高田派、真宗仏光寺派、真宗木部派、真宗興正寺派など幾つかの宗派に分かれていますが、親鸞聖人を開祖としています。その親鸞聖人の教えでは、一回でも念仏を称えたならば、極楽往生は決定すると親鸞聖人は説かれています。そのため、二回目以降の念仏は、阿弥陀仏に対する感謝の為の念仏であり、極楽往生を願う為の念仏ではありません。そのため、浄土真宗においては先祖や故人の成仏を願って念仏を称えることもなければ、 先祖や故人が成仏されるようにお経を読むこともありません。このことについて書き始めますと、長くなりますのでやめておきますが、詳しくは真宗のお寺のサイトなどでお調べください。

 

また、他の宗旨のようにお盆に迎え火でご先祖をお迎えする作法もなく、精霊棚を用意することもなければ、仏壇にお茶をお供えすることもありません。お水も基本的にはお供えしませんが、お供えする場合には、 華瓶(けびょう・かびん)と呼ばれる壺に水を入れてお供えします。この他にも線香は立てるのではなく、香炉の大きさに合わせて三つや四つに折るなどなど、他の宗旨とは異なることが多い宗旨であると言えます。

 

さて、お話では法華宗の僧侶の方が先祖供養をされているとのお話ですが、浄土真宗も法華宗も同じ仏教であると考えるならば、何も問題はないと言えます。しかし、ご先祖の中に熱心に浄土真宗を信仰された方がいらっしゃいますと、少しばかり厄介な話となります。法華宗は日蓮聖人を開祖とする教えですが、その日蓮聖人は真言亡国(しんごんぼうこく)、禅天魔(ぜんてんま)、念仏無間(ねんぶつむけん)、律国賊(りつこくぞく)と念仏の教えを否定されています。そのため、生前に熱心に浄土真宗の教えを信仰されたご先祖からするならば、法華宗の作法で供養をされても自分の信仰を否定されているのと同じであり、喜ばれない可能性があります。

 

更に浄土真宗の常用経典は、阿弥陀経・観無量寿経・無量寿経となります。この他に親鸞聖人が書かれた正信偈や文類偈なども日常のお勤めでお経として読まれますが、法華宗の常用経典である法華経が読まれることはありません。そのため、ご先祖からするならば、自分たちが生前に慣れ親しんだ作法とは、まったくことなる作法で供養され、聞きなれないお経を聞くことになりますので、戸惑われる可能性が高くなります。

 

そのため、個人的に法華宗を信仰される分には何も問題はないと思われますが、ご先祖を供養されるお気持ちがあるならば、浄土真宗のお寺で読経をお願いされることをお勧めします。浄土真宗本願寺派や真宗大谷派ならば、各地に別院や布教所などがありますが、お近くに浄土真宗のお寺がない場合には、ご相談ください。

 

尚、詳しくは、有償とはなりますが、著書「開運の方法・改訂版」をご覧ください。

 

 

ご相談は こちらから

at 00:30, 星 良謙・子授け地蔵, 読者からの質問

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