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経済危機2(星)

前回は、取り上げる予定のテーマを途中で変更しましたが、少し考えてみますと、人間は追い詰められると普段ならば見向きもしないような極端な考えに走る問題は、考えけば考えるほど、とてつもなく大きなテーマなのかと思います。個人的に経験した話を取り上げるだけでも数回の記事を投稿することは可能なテーマであると言えます。また、前回の記事の中で触れましたが、経済評論家の上念司氏の著書である「経済で読み解く日本史1〜5」のテーマも同じテーマです。この本は文庫本ではありますが、全5巻の本が書けるほどの大きなテーマであるとも言えます。そのため、このブログで取り上げるには、少しばかりテーマが大きすぎるとも言えます。この話に興味がある方は、「経済で読み解く日本史1〜5」をお勧めします。

 

第1巻<室町・戦国時代>・第2巻<安土・桃山時代>・第3巻<江戸時代>・第4巻<明治時代>・第5巻<大正・昭和時代>

上念司著 飛鳥新社 5巻セット価格 3,564円

 

5巻セットではなくても購入は可能です。

 

この本の面白さは、経済活動を通して日本史を読み直すと、教科書で習った日本史とは全く別な日本史を知ることができることです。第1巻<室町・戦国時代>では、比叡山などの教団が国の経済に与えていた影響や応仁の乱に至った社会情勢など、目から鱗の話が続きましたし、第3巻<江戸時代>と第4巻<明治時代>では、江戸幕府の抱えていた財政事情や明治維新に至る社会情勢など面白い話が数多くあります。

 

学校で習った日本史は、年号の暗記ばかりさせられた記憶しかありませんが、色々な事件や出来事の経済的な背景を知ることで面白さが倍増します。その意味では、全巻を通して読まれることがお勧めとなりますが、流石に全巻を通読するには、少しばかり苦労しました。ただ、苦労しても読まれる価値は充分にある本です。
 

もし、一冊だけ選ぶとするならば、第5巻<大正・昭和時代>でしょうか。日本が大東亜戦争に突入するまでの経緯を経済史を通してみますと、多くの人には意外に感じる話が多いのではないかと思います。可能ならば、第4巻<明治時代>と一緒に読まれますと、日本が戦争に突入した経緯もよりわかると思います。また、経済政策を誤るならば、どれだけ国を混乱に陥れるか、国政において経済政策の重要性も良くわかることからお勧めの本です。

 

本の宣伝はこれくらいにして本題に入りますが、占い師の仕事を始めたのは、人生の折り返しを過ぎた年齢からであり、占い師になる前は平凡な会社勤めでした。幾つかの仕事は経験しましたが、基本的にはルートセールスを長く経験しました。ルートセールスの営業は個人ではなく、会社が相手ですので、仕事柄数多くの会社を見ることになりました。会社と言っても個人経営から数百人の社員を抱える会社まで色々ありましたが、長く営業を続けていますと、いつしか取引先の会社の内情が分かるようになります。これはルートセールスの仕事をしているならば、当然の話であり、ある程度は取引先の内情を知っておくことは必要となります。もし、取引先の倒産を直前まで担当者が知らなかったでは、洒落になりません。

 

管理人がルートセールスをしていた頃は、まだFAXが一般化し始めた頃であり、携帯電話もなかった時代でしたが、商品発注や物流に関しては、大きく変わろうとしていた時代でした。それまでのやり方が通用しなくなるのはいつの時代にもある話ですが、その当時は仕入れ担当者とメーカーのセールスとの個人的な関係だけでは、取引が難しくなりつつあった時代です。つまり、手八丁口八丁の営業や義理人情に頼った営業から組織力が求められる営業に変わりつつある時代でした。

 

当然のことながら資本力のある大手企業は、時代を先取りするかのような発注システムや物流システムを導入しましたが、中小のメーカーに大手企業と同じことをできるはずもなく、皺寄せは現場の営業が穴埋めしなければならない状態でした。勿論、営業が奔走したところでできることには限りがあり、個人の努力では太刀打ちできないことを痛感していました。これはメーカーだけでなく、問屋でも似たような状況であったことから業界全体の問題であったのかもしれません。

 

会社には、営業の立場から物流の改善や商品の改善案など随分と提言はしましたが、大半は無視されました。このままではやがて行き詰まると感じていましたが、経営陣の方々はそこまでの危機感を持ってはいないのではないかと思うことが多かった気がしていました。管理人からするならば、これはゆっくりと迫りくる危機であり、じり貧状態に陥っていると考えていました。これは何も管理人だけが感じていたことではなく、営業がお客様の声を直に聞くことから世の中の動きを最初に知る立場と言えるからではないかと思います。実は、経営コンサルタントがアドバイスする程度の内容は、現場の社員ならば誰しも分かっていることであり、分かっていないのは経営陣だけであるとの話を聞いたことがあります。

 

このじり貧状態と言うのは実に厄介です。今すぐに経営危機に陥ることはないとしても5年10年後には必ず経営危機に陥ることが分かっているとしても、危機感の感じ方が世代によって異なります。例えば、50代半ばの人間にとっては、10年後に会社が危機的な状況に陥る可能性が高いと言われても心配は退職金がもらえるかであり、自分の将来の生活ではないと言えますが、30代の人間にとっては、10年後の会社の危機は自分の将来の生活の危機となります。そのため、世代によって危機感の感じ方が異なると言えます。

 

これは家族経営の会社や中小企業の経営者と後継者の息子が抱く危機感の違いが典型的な例であり、経営方針を巡り親子が対立しているとの話を何度か聞いたことがあります。親の世代は、何も冒険する必要はないと従来の経営方針に固執して変化を好まず、跡継ぎの息子は、このままでは会社の将来がないと経営の方針転換を主張して譲らないのがお決まりのパターンでした。しかし、どちらの道が正解なのかは、一概には言えません。方針転換をして失敗した例もあれば、方針転換をして成功した例もありますので、どちらが正解となるは分からず、成功した道が正解であったとしかいえません。また、方針転換をして暫くは、飛ぶ鳥を落とす勢いだったのが、やがて失速してしまった事例もありました。

 

当事者にとって何が正解であるかを見極めることは、至難の業とも言えますが、失敗する理由の一つに焦りがあると思います。このままではじり貧となることから一刻も早く新しいことを始めなければならないとの焦りがあると失敗する可能性が高くなります。特に中小企業の経営者と後継者の息子が経営方針を巡って対立する場合には、息子は「自分が何とかしなければ」の焦りが強くなり、自分の力以上のことをしようとする傾向があります。

 

本人は、色々と調べ、自分なりに研究しているつもりでも机上の空論に陥っている場合が少なくありません。このような場合には、やろうとしていることは間違いではないとしても古くからいる従業員に反発されて計画がとん挫することが珍しくないようです。また、1人で起業してアルバイトを雇って規模を拡大されたまでは良かったのですが、無理し過ぎて病気で倒れ、自己破産された方もいました。逆に本業がじり貧となったことから新たな分野に仕事を拡大して成功された方もいます。そのため、何が正しくて何が間違いかは難しい問題ではありますが、焦りから自分の力以上のことをしようとするならば、失敗する可能性が高くなります。

 

これは「人間は追い詰められると普段ならば見向きもしないような極端な考えに走る」と同じ失敗であると言えます。早く何とかしなければとの焦りにとらわれますと、無意識に一発逆転を狙うようになります。一発逆転の道はリスクが高い場合も多い場合が多いのですが、自分の考えの欠点が見えなくなり、自分の考えに酔いしれる傾向があります。そして現実の壁にぶち当たり、状況は更に悪化するのが失敗のパターンです。

 

ここで管理人が勤めていた会社のその後を書きますと、管理人が転職をした数年後に会社は倒産しました。管理人が担当していた得意先の幾つかも廃業や合併吸収されたようであり、最終的には資本力や組織力の強い会社が残り、残りは淘汰されました。それだけ生き残ることが難しい時代であったと言えるのかもしれませんが、もう少し管理人の提言を聞き入れて入れてくれたならば、生き残れていたのではないかと思ってしまいます。

 

 

ご相談は こちらから

at 12:15, 星 良謙・子授け地蔵, 管理人のひとりごと

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