異教徒の供養(星)
占い師として活動を始めて間もない頃の話ですが、自宅の宗旨での供養をお勧めしたところ、依頼者の方から自宅には宗旨がないとの言われたことがありました。
「自宅の宗旨が分からないではなく、宗旨がない?」 うーん (+_+)
しかし、お話をお聞きしますと在日韓国人の方でした。あちらの国の宗教事情は分かりませんので、名古屋にある日泰寺での供養をお勧めしました。
蛇足ながら、日泰寺はどの宗派にも属していない日本で唯一の超宗派の寺院であり、各宗派の管長が、三年交代で住職を務めているお寺です。また、明治三十三年にタイ王国から寄贈された仏舎利(釈迦の遺骨)を安置するために、創建されたお寺ですので、自宅の宗旨の分からない方にはお勧めのお寺です。
この時は、相談者が名古屋にお住まいの方であるとことやご先祖が仏教徒である可能性があることから日泰寺をお勧めしましたが、今考えますとキリスト教の可能性もあったと思われます。しかし、カトリックか、プロテスタントかを問わず、キリスト教には死者を弔う風習はないようです。
これに対し聖書の霊魂観は、日本の霊魂観と違っています。
(1)人が死ぬと、霊魂は肉体を離れ神の支配下に帰る(伝道12:7)。
(2)人の霊魂の行方は、生きている者の供養とは全く関係なく、本人の生きている間の生活に関係している(2コリント5:10)。
(3)この世をつかさどっているのは神であって、死者の霊魂は無力(1コリント8:4-6)。
(4)この世と死者の世界との往来はできない(ヨハネ3:13)。
元記事 旭ヶ丘キリストの教会 こちらから
そのため、相談者の方ご先祖が生前に熱心なキリスト教徒であり、キリスト教の説く霊魂観を信じているとするらば、子孫が供養をしてもご先祖に届かない可能性があります。
少し解説しますと、キリスト教においては死者を供養する習慣がないことからキリスト教で供養をお願いすることはできません。また、死後の世界では良くも悪くも生前の意識に囚われがあると思われます。そのため、供養するとなれば、日本では仏教か神道での供養となりますが、故人からするならば、異教徒の教えで供養されることを喜ぶか分かりません。
それでも、故人が日本人ならば、生前に仏式の法要に参列した経験がある可能性が高いことから供養の意味を理解される可能性は高いと思われますが、故人が生前に仏式の法要に参列した経験がない場合には、自分が供養されていることが理解できない可能性があります。
しかし、供養の意味が分からなくても心霊世界は心の世界ですので、宗教は違っても神仏に対して敬意を持つ気持ちがあれば、成仏を願う気持ちが伝わると思われますが、故人が神仏に対して反発されますと、成仏を願う気持ちが伝わらない可能性があります。
そのため、生前に仏教や神道に馴染みのなかった故人を仏教や神道の作法で供養された場合、故人が成仏されるかどうかは、故人が自分の信じていた宗教とは異なる宗教に対して反発されるかどうかが大きいのではないかと思われます。
星
at 23:40, 星 良謙・子授け地蔵, 心霊現象と神秘体験
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