ある不成仏霊の言葉(星)
後で解説はさて頂きますが、まずはお読みください。
怖い。とてつもなく怖い。真っ暗闇だよ。
あなたはちゃんと前を見ているの?
目をつぶっていたら何も見えないわよ。
怖い。出来ない。そんな怖いこと出来ない。
赤ちゃんでいたい。お母さんのお腹の中にいたい。
ならどうして悪さばかりするの
悪さばかりしていたらお母さんに叱られるわよ。
みんな迷惑して怒っているのよ。
みんなが虐めるから
みんなから嫌われているか
誰も僕の事なんか振り向いてもくれないし、誰も僕の事なんか気にもしてくれない
誰も僕と遊んでくれなかった
誰も僕の事を大事にしてくれなかった
僕はそんなに悪い子なの
誰か教えて僕が悪い子だからお母さんは僕を捨てたの
僕が悪い子だからお母さんはどこかへ行っちゃったの
僕は良い子だったよね。
父さんはちっとも褒めてくれなかったけど、僕は良い子だったよね。
ちゃんと言われたことはやったよね。
たまには間違えたけど、ちゃんと出来たよね。
僕が良い子にしていたらお母さんに会えるかな
会えますよ。
ただ、その前にあなたはたくさんの悪さをしたわね。
ちゃんと皆に謝らなければいけないよ。
みんなが僕の事を馬鹿にするからみんなが悪いんだ。
あなたが悪さをするからみんながあなたのことを嫌いになるのよ。
あなたがみんなに悪さをしなければみんな仲良くしてくれるわよ。
仏様の住んでいる世界には、あなたを虐める子な誰もいないわよ。
みんなが仲良く楽しく暮らしているのよ。
その仏様の住んでいる世界でお母さんも待っているわよ。
お母さんの待っている世界に行くためには、まずあなたが悪さをするのをやめることが大切なのよ。
そんなことしたら僕がいる場所がなくなっちゃう。
ここにいる必要はないのよ。
ここはあなたがいる場所じゃないの、あなたの家は仏様の世界にあるの。
仏様の世界には、あなたのお母さんやあなたと仲良くしてくれるお友達が沢山待っているのよ。
本当なの僕には信じられない。
だって僕だってお母さんを探し続けたよ。
「お母さん」「お母さん」と呼び続けた。
何年も何年も探し続けた。
だけど、どこにもいなかったよ。
だから、お母さんは僕を見捨てたと思ったんだよ。
仏様の世界は探した?
だって仏様の世界がどこにあるか知らないもん。
あなたがみんなに意地悪な事ばかりしたから仏様の世界に行けなかったのよ。
仏様の世界はみんなと仲良くできる人だけの世界なの、だからみんなに意地悪している子ははいれないのよ。
だから意地悪をした人にあやまって、みんなと仲良くすることが大事なの。
ここまで読まれてどのような印象を持たれたでしょうか。常識的に考えるならば、幼児の母親代わりの女性との対話との印象を受けられたのではないかと思います。しかし、この自動書記は、人並み外れた力を持つ術者と女性神の対話とですと書きますと、違和感を覚える方が大半ではないかと思います。少し解説しますと、この術者の霊も最初の頃は大人の意識で話をしていただけでなく、神仏に対しても不遜な内容の内容の話を語っていました。
この術者の霊に限らず、平安時代など古い時代の陰陽師や行者などの術者の力は非常に強い力を持っています。そのため、転落した場合には、祈願祈祷や供養を繰り返していても成仏が難しいだけでなく、強烈な反撃を食らうことも少なありません。この転落した術者も障りを起こしていましたが、何とか神仏のお力で次第に追い詰めることが出来ました。しかし、ある日子供の意識になっていることに気付きました。何か言っている気がして書き留めたのが、上記の内容です。
後で分かったのは、このは術者は、母親の愛情を知ることなく育てられ、愛着障害であった可能性が高いことでした。愛着障害は機能不全に陥った家庭などで育てられ、子供の頃に得るはずだった愛情を十分に得られなかったことが原因です。また、愛着障害を抱えた人が回復していく過程において、生きている人間でも愛着障害を克服する過程で、幼いころの状態や問題を順次再現しながら、成長してゆく様子が見られることがあるようです。
この術者は幼い頃から母親のいない家庭であり、幼少期から厳しい修業に明け暮れたと思われます。そのため、生前の力を神仏に封じられ、素直になった途端に子供の意識に戻ったようです。本当は寂しくて仕方がないのに、人を信じることが出来ず、自分の力で相手を恐れさせることや自分の力を誇示して周囲の注目を集めることでしか自分を保てなかったことから転落したと思います。
いつも書いていることではありますが、生きている人間も死んだ人間の苦悩も同じです。この術者の霊は、通常ならば怨霊と言うべき存在でしたが、一人の人間として考えるならば、孤独な心を抱えて苦悩していたと言えます。しかし、理由はどうあれ、生きている人間に障りを起こし続けていたことは許されることではありません。
管理人ならば「地獄に堕ちろ」と言ってしまうと思いますが、それでも迷っている者を導くのが神仏であると、改めて感じました。神霊は、この術者の霊をどうやって導くのかと思っていましたが、流石に神霊の導き方は巧みであり、管理人には、とても出来ない芸当です。
星
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at 02:42, 星 良謙・子授け地蔵, 神仏の御言葉
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